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摂食障害の栄養アセスメントと栄養ケアについての問題 4問【管理栄養士国家試験過去問解説】

今日も楽しく!
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A.神経性食欲不振症に関する記述である。誤っているものを1つ。

 

1.好発年齢は、30歳以下である。
2.過食行動がみられる。
3.月経異常がみられる。
4.やせを起こす器質性疾患がない。
5.リフィーディング症候群をきたす事はない。

 

 

B.神経性やせ症(神経性食欲不振症)の症候である。正しいものを1つ。

 

1.血清トリヨードサイロニン(T₃)値の上昇
2.高カリウム血症
3.頻脈
4.食行動異常
5.活動量の低下

 

 

C.22歳女性。神経性やせ症。嘔吐や下痢を繰り返し、2週間以上ほとんど食事摂取が出来ず入院となった。この患者の病態および栄養管理に関する記述である。正しいものを1つ。

 

1.インスリンの分泌が亢進する。
2.無月経がみられる。
3.高カリウム血症がみられる。
4.エネルギーの摂取量は、35㎉/㎏標準体重/日から開始する。
5.経腸栄養剤の使用は禁忌である。

 

 

D.23歳女性。身長150㎝、体重34㎏(標準体重50㎏)、BMI15.0。2週間以上ほとんど摂食できていない、神経性やせ症の患者である。緊急入院させ、静脈栄養管理となった。輸液開始時に投与する1日当たりのエネルギー量である。最も適切なものを1つ。

 

1.500㎉/日
2.1000㎉/日
3.1500㎉/日
4.2000㎉/日

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

続いて回答と解説。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


A.正答5

 

5.リフィーディング症候群をきたす事「がある」。

 

リフィーディング症候群とは、低栄養状態に陥った患者に対し、急速に栄養補給を行なう事で起こる電解質異常を指す。
低リン・低カリウム・低マグネシウム血症等が起こる。
重症患者に急速に大量の糖質を与えると、最悪死に至る事もある。

 

B.正答4

 

1.
血清トリヨードサイロニン(T₃)値の「低下」

 

低栄養状態にあるため、甲状腺ホルモン分泌量が低下する。

 

2.
「低」カリウム血症

 

事故誘発性嘔吐や下剤・利尿薬の乱用等による水分喪失により、循環血液量が減少する。
循環血液量を改善するため、アルドステロン分泌が亢進し、低カリウム血症を引き起こす事がある。

 

<アルドステロン>
副腎でつくられ分泌されるホルモンで、ナトリウムをより多く保持し、カリウムをより多く排出するよう腎臓に信号を送る。
アルドステロンの分泌は一部では 副腎皮質刺激ホルモン(下垂体から分泌されるホルモン)によって調節されているが、主にレニン-アンジオテンシン-アルドステロン系によって調節されている。
アルドステロン値が高いと高血圧とカリウム濃度の低下が起こり、脱力感、チクチク感、筋肉のけいれん、一時的な麻痺が生じることがある。

 

3.
「徐脈」

 

<徐脈>
脈が遅くなる不整脈で、通常1分間の脈拍が60回未満になることを言う。
脈拍が少ないため、心臓は日常生活や運動に必要な酸素を体中に行き渡らせることができず、めまいや息切れを起こす

 

4.正答
食行動異常

 

5.
活動量の「上昇」

 

神経性やせ症には以下の2種類がある。

 

摂食制限型:食べる量を制限するが、定期的に過食や排出行動(例えば、意図的に嘔吐する[自己誘発性嘔吐と呼ばれる]、下剤を服用する)を行うことはない。過度に運動をする患者もいる。

 

過食・排出型:食事を制限するが、定期的な過食や排出行動もみられる。

 


C.正答2

 

1.
インスリンの分泌が「低下する」。

 

摂食量減少に伴う低栄養により、消化管機能やインスリン分泌能が低下する。

 

2.正答
無月経がみられる。

 

3.
「低」カリウム血症がみられる。

 

4.
エネルギーの摂取量は、「500㎉/日程度」から開始する。

 

長期間の絶食状態の患者に対し、急激な栄養投与を行なうとリフィーディング症候群を発症する可能性がある。特に静脈栄養で発症リスクが高く、リフィーディング症候群発症予防のため、投与開始時のエネルギー量は500㎉/日程度とし、徐々に投与量を増加させていく。

 

5.
経腸栄養剤の使用は「可能」である。

 


D.正答1

 

1.500㎉/日

 


今回は以上。

繰り返しが大事です!
何回繰り返すの?
正答を導きだすための理論を身につけるまでです。

頑張っていきましょう!!

内分泌蹴疾患の栄養アセスメントと栄養ケアについての問題 5問【管理栄養士国家試験過去問解説】

今日も楽しく!
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A.内分泌疾患の病態と栄養管理に関する記述である。正しいものを1つ。

 

1.クッシング症候群では、インスリン感受性が亢進する。
2.クッシング症候群では、カリウム制限食とする。
3.バセドウ病では、基礎代謝が亢進する。
4.バセドウ病では、たんぱく質制限食とする。
5.橋本病では、血清総コレステロール値が低下する。

 

 

B.内分泌疾患の栄養管理に関する記述である。正しいものを1つ。

 

1.甲状腺機能亢進症では、エネルギーの摂取量を制限する。
2.甲状腺機能亢進症では、たんぱく質の摂取量を制限する。
3.橋本病では、ヨウ素の摂取量を制限する。
4.クッシング症候群では、ナトリウムの摂取量を制限する。
5.クッシング症候群では、カルシウムの摂取量を制限する。

 

 

C.甲状腺疾患の病態と栄養管理に関する記述である。正しいものを1つ。

 

1.バセドウ病では、甲状腺刺激ホルモン(TSH)受容体抗体が陽性となる。
2.バセドウ病では、エネルギー摂取量を制限する。
3.バセドウ病では、水分摂取量を制限する。
4.橋本病では、甲状腺刺激ホルモンが低下する。
5.橋本病では、たんぱく質摂取量を制限する。

 


D.バセドウ病に関する記述である。正しいものを1つ。

 

1.基礎代謝量が低下する。
2.腸管蠕動運動が減弱する。
3.血清甲状腺刺激ホルモン(TSH)値が上昇する。
4.血清遊離トリヨードサイロニン(FT3)値が上昇する。
5.血清総コレステロール値が上昇する。

 

 

E.甲状腺機能亢進時に摂取を制限するものである。正しいものを1つ。

 

1.エネルギー
2.たんぱく質
3.コレステロール
4.ヨード(ヨウ素
5.水分

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


続いて回答と解説。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


A.正答3

 

1.
クッシング症候群では、「インスリン抵抗性」が亢進する。

 

クッシング症候群で過剰分泌されるコルチゾールには、インスリン抵抗性を亢進(細胞が糖質を取り込みにくくなる)させ、血糖値を上昇させる作用がある。→肥満になりやすくなる。

 

2.
クッシング症候群では、「カリウムの摂取量を増やす」。

 

コルチゾールには、微弱なアルドステロン作用がある。コルチゾールの過剰分泌が長期にわたると、カリウム排泄量増加につながるため、カリウム摂取量を増やす事が必要。

 

3.正答
バセドウ病では、基礎代謝が亢進する。

 

甲状腺ホルモンが過剰分泌し、基礎代謝が亢進するため。
バセドウ病の症状は、甲状腺の腫れ、頻脈・動悸、発汗増加、食欲増進、体重減少、指先の震え、いらいら、眼球突出、筋力低下、下痢、月経不順、心房細動、高血圧など。

 

4.
バセドウ病では、たんぱく質「を不足しないよう摂取する」。

 

代謝が亢進するので、それだけエネルギーやその他栄養分がより必要となる。
食欲も増進するため、不足しないよう摂取していく。

 

5.
橋本病では、血清総コレステロール値が「上昇」する。

 

橋本病では代謝が低下し、生体内でのコレステロール利用が減少するため、血清総コレステロール値が上昇する。

橋本病  :甲状腺機能低下症
バセドウ病甲状腺機能亢進症

 


B.正答4

 

1.
甲状腺機能亢進症では、エネルギーの摂取量を「増やす」。

 

代謝が亢進するので、それだけエネルギーやその他栄養分がより必要となる。
食欲も増進するため、不足しないよう摂取していく。

 

2.
甲状腺機能亢進症では、たんぱく質の摂取量を「増やす」。

 

代謝が亢進するので、それだけエネルギーやその他栄養分がより必要となる。
食欲も増進するため、不足しないよう摂取していく。

 

3.
橋本病では、ヨウ素の摂取量を「制限する必要はない」。

 

4.正答
クッシング症候群では、ナトリウムの摂取量を制限する。

 

コルチゾールには、微弱なアルドステロン作用がある。コルチゾールの過剰分泌が長期にわたると、ナトリウムの再吸収が増加するため、ナトリウム摂取量を制限する必要がある。

 

5.
クッシング症候群では、カルシウムの摂取量を「増やす」。

 

コルチゾール過剰分泌による骨粗鬆症を予防するため、カルシウムの摂取量を増加させる。

 


C.正答1

 

1.正答
バセドウ病では、甲状腺刺激ホルモン(TSH:thyroid stimulating hormone)受容体抗体が陽性となる。

 

バセドウ病は、TSH受容体抗体がTSH受容体を刺激することで、甲状腺機能が亢進し、甲状腺ホルモン分泌が過剰となる内分泌疾患。

 

2.
バセドウ病では、エネルギー摂取量を「増やす」。

 

エネルギー代謝が亢進するため、エネルギー摂取量増加が必要。

 

3.
バセドウ病では、水分摂取量を「増やす」。

 

基礎代謝亢進により体水分の喪失量が増えるため、水分摂取量を増加させる。

 

4.
橋本病では、甲状腺刺激ホルモンが「上昇」する。

 

橋本病は甲状腺機能が低下する内分泌疾患のため、甲状腺ホルモンの分泌が低下すると、正のフィードバック作用により、上位ホルモンであるTSH分泌が上昇する。

 

5.
橋本病では、たんぱく質摂取量を「不足しないよう摂取する」。

 

特に制限は必要無し。

 


D.正答4

 

1.
基礎代謝量が「上昇」する。

 

2.
腸管蠕動運動が「増強」する。

 

代謝亢進→腸管蠕動運動増強→下痢リスク増

 

3.
血清甲状腺刺激ホルモン(TSH)値が「低下」する。

 

甲状腺ホルモンの分泌上昇により、負のフィードバック作用により、上位ホルモンであるTSHの分泌が低下する。

 

4.正答
血清遊離トリヨードサイロニン(FT3)値が上昇する。

 

甲状腺機能亢進により、甲状腺ホルモン分泌が上昇する。

 

5.
血清総コレステロール値が「低下」する。

 

代謝亢進→生体内コレステロール利用増加→血清総コレステロール値減少

 


E.正答4

 

4.ヨード(ヨウ素

ヨード(ヨウ素)は甲状腺ホルモンの構成成分であるため、摂取を制限する。

 

 

今回は以上。

あっという間に9月も終わりです。

受験まで、あと5カ月、約150日です(だよな?)。

今からでもカウントダウンしていくと、締め切り効果で集中力や危機感が生まれるのでいいかもしれませんね。

言われるまでもなくやっていた人がいたなら、凄い!

 

繰り返しが大事です!
何回繰り返すの?
正答を導きだすための理論を身につけるまでです。

頑張っていきましょう!!

腎・尿路疾患の栄養アセスメントと栄養ケアについての問題その3 4問【管理栄養士国家試験過去問解説】

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A.透析患者の栄養管理に関する記述である。( )に入る正しい組み合わせのものを1つ。

 

58歳男性。身長165㎝、標準体重60㎏、ドライウエイト61㎏。週3回の血液透析治療を行っている。1日当たりの摂取量を水分900ml、エネルギー( a )㎉、たんぱく質( b )g、リン( c )㎎とした。

   a ――― b ――― c
1.1500 ――― 40 ――― 600
2.1500 ――― 60 ――― 900
3.2000 ――― 40 ――― 600
4.2000 ――― 60 ――― 900
5.2000 ――― 60 ――― 1200

 


B.65歳女性。身長150㎝、標準体重49.5㎏。週3回の血液透析療法を受けている。透析前体重52㎏、ドライウェイト50㎏、無尿。透析前の血液検査値は、尿素窒素65㎎/dl、クレアチニン8.3㎎/dl、カリウム5.8mEq/l、リン5.2㎎/dl。この患者の1日当たりの目標栄養量である。正しいものを2つ。

 

1.エネルギー量 1300㎉
2.たんぱく質量 50g
3.カリウム量  1500㎎
4.リン量    1500㎎
5.飲水量    1300ml

 

 

C.63歳女性。身長155㎝、標準体重53㎏。週3回の血液透析療法を受けている。ドライウェイト49㎏、透析前血清カリウム5.8mEq/l。この患者の1日当たりの目標栄養量の組み合わせである。正しいものを1つ。

 

エネルギー量 ――― たんぱく質量 ――― カリウム
(㎉/㎏標準体重/日) (g/㎏標準体重/日) (㎎/日

1.25 ――― 1.2 ――― 制限なし
2.30 ――― 1.0 ――― 2000以下
3.30 ――― 1.5 ――― 1500以下
4.35 ――― 0.6 ――― 2000以下
5.35 ――― 1.0 ――― 制限無し

 

 

D.52歳女性。身長150㎝、体重52㎏(標準体重50㎏)。血清カリウム6.0mEq/l。腹膜透析を開始した。この患者の栄養管理に関する記述である。正しいものを1つ。

 

1.エネルギーの摂取量は、40㎉/㎏標準体重/日とする。
2.たんぱく質の摂取量は、0.6/㎏標準体重/日とする。
3.カリウムの摂取量は、3000㎎/日とする。
4.リンの摂取量は、1500㎎/日とする。
5.水分の摂取量は、前日尿量に除水量を加えた量とする。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


続いて回答と解説。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


A.正答4

 

58歳男性。身長165㎝、標準体重60㎏、ドライウエイト61㎏。週3回の血液透析治療を行っている。1日当たりの摂取量を水分900ml、エネルギー( a )㎉、たんぱく質( b )g、リン( c )㎎とした。

 

   a ――― b ――― c
4.2000 ――― 60 ――― 900

 

エネルギー 30~35㎉/㎏標準体重/日
たんぱく質 0.9~1.2g/㎏標準体重/日
リン    たんぱく質(g)×15(㎎/日)以下

が計算式となる。

 

 

B.正答2と3

 

1.
エネルギー量 「1600㎉」

 

49.5㎏(標準体重)×30~35㎉=約1500~1700㎉/日程度とする。

 

2.正答
たんぱく質量 50g

 

49.5㎏(標準体重)×0.9~1.2g=約45~60g/日程度とする。

 

3.正答
カリウム量  1500㎎

 

2000㎎/日以下とする。

 

4.
リン量    「750㎎以下」

 

たんぱく質(g)×15(㎎/日)以下とする。
50g×15㎎=750㎎/日以下となる。

 

5.
飲水量    「出来るだけ少なくする」

 


C.正答2

 

エネルギー量 ――― たんぱく質量 ――― カリウム
(㎉/㎏標準体重/日) (g/㎏標準体重/日) (㎎/日

2.30 ――― 1.0 ――― 2000以下

 

血液透析(週3回)の場合

エネルギー 30~35㎉/㎏標準体重/日
たんぱく質 0.9~1.2g/㎏標準体重/日
カリウム量 2000㎎/日以下

が基準となる。

 


D.正答5

 

1.
エネルギーの摂取量は、「30~35㎉/㎏標準体重/日」とする。

 

2.
たんぱく質の摂取量は、「0.9~1.2/㎏標準体重/日」とする。

 

3.
カリウムの摂取量は、「2000㎎/日以下」とする。

 

4.
リンの摂取量は、「たんぱく質(g)×15(㎎/日)以下」とする。

 

5.正答
水分の摂取量は、前日尿量に除水量を加えた量とする。

 

 

 

今回は以上。

同じような問題を繰り返すと、パターンが見えてきやすいと思います。

頻出するキーワード部分をしっかりと抑えて、知識を増やしていきましょう!

 

繰り返しが大事です!
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正答を導きだすための理論を身につけるまでです。

頑張っていきましょう!!

腎・尿路疾患の栄養アセスメントと栄養ケアについての問題その2 5問【管理栄養士国家試験過去問解説】

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A.CKD(慢性腎臓病)の栄養アセスメントに関する記述である。正しいものを1つ。

 

1.推算糸球体濾過量(eGFR)の算出には、血清クレアチニン値を用いる。
2.重症度分類には、尿潜血を用いる。
3.たんぱく質摂取量の推定には、1日尿中尿酸排泄量を用いる。
4.ビタミンD活性化障害の評価には、血清カリウム値を用いる。
5.エリスロポエチン産生障害の評価には、血清マグネシウム値を用いる。

 

 

B.CKD(慢性腎臓病)における成人の栄養管理に関する記述である。正しいものを1つ。

 

1.ステージ1では、リンの摂取量を制限する。
2.ステージ2では、カリウムの摂取量を制限する。
3.ステージ3aでは、食塩の摂取量を8g/日とする。
4.ステージ4では、たんぱく質の摂取量を0.6~0.8g/㎏標準体重/日とする。
5.ステージ5では、エネルギーの摂取量を40~45㎉/㎏標準体重/日とする。

 

 

C.CKD(慢性腎臓病)における成人の栄養管理に関する記述である。正しいものを1つ。

 

1.ステージ1では、カリウムの摂取量を制限する。
2.ステージ2では、たんぱく質の摂取量を制限する。
3.ステージ3では、食塩摂取量を7g/日とする。
4.ステージ4では、エネルギー摂取量を25~35㎉/㎏標準体重/日とする。
5.ステージ5では、たんぱく質摂取量を0.6g/㎏標準体重/日未満とする。

 

 

D.55歳女性。身長160㎝、体重56㎏、BMI21.8、血圧150/95、推算糸球体濾過量(eGFR)93ml/分/1.73㎡、尿たんぱく質量0.5g/日。この患者の栄養管理として、食塩は5g/日とした。1日当たりのエネルギー量とたんぱく質量の組み合わせである。正しいものを1つ。

 

エネルギー量 ――― たんぱく質
(㎉/日)       (g/日)
1.1200 ――― 60
2.1200 ――― 80
3.1600 ――― 45
4.1600 ――― 60
5.2100 ――― 45

 

 

E.透析患者の栄養管理に関する記述である。正しいものを1つ。

 

1.血液透析では、たんぱく質摂取量を1.0g/㎏標準体重/日とする。
2.血液透析では、飲料水の摂取量を30ml/㎏標準体重/日とする。
3.血液透析では、カリウムの摂取量を制限しない。
4.腹膜透析では、腹膜吸収エネルギー量を含めてエネルギー量を25㎉/㎏標準体重/日とする。
5.腹膜透析では、リン摂取量を2500㎎/日とする。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


続いて回答と解説。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


A.正答1

 

1.
推算糸球体濾過量(eGFR)の算出には、血清クレアチニン値を用いる。

 

推算糸球体濾過量(eGFR)の算出には、血清クレアチニン値・年齢・性別が必要。

 

2.
重症度分類には、「原疾患・GFR・タンパク尿(アルブミン尿)」を用いる。

 

3.
たんぱく質摂取量の推定には、1日「尿中尿素窒素排泄量」を用いる。

 

4.
ビタミンD活性化障害の評価には、「血清カルシウム値・リン値・副甲状腺ホルモン値等」を用いる。

 

ビタミンDときたら、カルシウムやリン、血中カルシウム濃度を上げる副甲状腺ホルモン、血中カルシウム濃度を下げるカルシトニンといったキーワードが関連として出てきたら最高です。

 

5.
エリスロポエチン産生障害の評価には、「血清エリスロポエチン値」を用いる。

 

エリスロポエチンは骨髄で赤血球を産生する働きがあるのを覚えていましたか?

 


B.正答4

 

1.
ステージ1では、リンの摂取量を「制限しない」。

 

2.
ステージ2では、カリウムの摂取量を「制限しない」。

 

3.
ステージ3aでは、食塩の摂取量を「6g/日」とする。

 

4.正答
ステージ4では、たんぱく質の摂取量を0.6~0.8g/㎏標準体重/日とする。

 

5.
ステージ5では、エネルギーの摂取量を「25~35㎉/㎏標準体重/日」とする。

 


C.正答4

 

1.
ステージ1では、カリウムの摂取量を「制限しない」。

 

2.
ステージ2では、たんぱく質の摂取量を「過剰な摂取をしない」。

 

3.
ステージ3では、食塩摂取量を「6g/日未満」とする。

 

4.正答
ステージ4では、エネルギー摂取量を25~35㎉/㎏標準体重/日とする。

 

5.
ステージ5では、たんぱく質摂取量を「0.6~0.8g/㎏標準体重/日」とする。

 


D.正答4

 

BMIは普通体重(18.5≦BMI≦25.0)であるため、エネルギー量は標準とする。
推算糸球体濾過量・尿蛋白量から腎機能の低下が確認されるが軽度であるため、たんぱく質を制限する必要はないと考えられる。
エネルギー量=30㎉×56㎏(標準体重)=約1600㎉/日、たんぱく質量1.0g×56㎏=約60g/日とする。

 

エネルギー量 ――― たんぱく質
(㎉/日)       (g/日)
4.1600 ――― 60

 


E.正答1

 

1.正答
血液透析では、たんぱく質摂取量を1.0g/㎏標準体重/日とする。

 

0.9~1.2g/㎏標準体重/日とする。

 

2.
血液透析では、飲料水の摂取量を「できるだけ少なくする」。

 

3.
血液透析では、カリウムの摂取量を「2000㎎/日以下に制限する」。

 

4.
腹膜透析では、腹膜吸収エネルギー量を含めてエネルギー量を「30~35㎉/㎏標準体重/日」とする。

 

5.
腹膜透析では、リン摂取量を「たんぱく質(g)×15(㎎/日)以下」とする。

 

 

今回は以上。

繰り返しが大事です!
何回繰り返すの?
正答を導きだすための理論を身につけるまでです。

頑張っていきましょう!!

腎・尿路疾患の栄養アセスメントと栄養ケアについての問題その1 4問【管理栄養士国家試験過去問解説】

今日も楽しく!
知識を身に着けていきましょう!!
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A.微小変化型ネフローゼ症候群に関する記述である。正しいものを1つ。

 

1.エネルギー摂取量は、20~25㎉/㎏標準体重/日とする。
2.たんぱく質接す量は、1.5g/㎏標準体重/日とする。
3.浮腫がみられる時の水分摂取量は、前日尿量+500mlとする。
4.LDL-コレステロール値は、低下する。
5.ステロイド薬の反応は、微小変化型以外のネフローゼ症候群に比べて悪い。

 

 

B.62歳男性。身長170㎝、体重80㎏(標準体重63.6㎏)、管理職(軽労作)。糖尿病腎症と診断された。血圧145/91(単位省略)、推算糸球体ろ過量(eGFR)70ml/分/1.73㎡、血清カリウム値4.5mEq/L。微量アルブミン尿がみられる。この患者の栄養管理に関する記述である。正しいものを1つ。

 

1.エネルギー摂取量は、40㎉/㎏標準体重/日とする。
2.たんぱく質摂取量は、1.2g/㎏標準体重/日とする。
3.炭水化物の摂取エネルギー比率は、70%/Eとする。
4.カリウム摂取量は、1500㎎/日以下とする。
5.水分摂取量は、前日の尿量と同量とする。

 

 

C.58歳男性、事務職。身長165㎝、体重63㎏(標準体重60㎏)の糖尿病腎症患者である。持続性タンパク尿(0.8g/gクレアチニン)がみられ、推算糸球体ろ過量(eGFR)50ml/分/1.73㎡。この患者の1日当たりの目標エネルギー量とたんぱく質量の組み合わせである。正しいものを1つ。

 

エネルギー量 ――― たんぱく質
(㎉/日)      (g/日)
1.1200 ――― 50
2.1600 ――― 30
3.1600 ――― 50
4.2200 ――― 30
5.2200 ――― 50

 


D.CKD(慢性腎臓病)の栄養アセスメントに関する記述である。正しいものを1つ。

 

1.重症度分類には、尿中尿素窒素値を用いる。

2.たんぱく質摂取量の推定には、血清総たんぱく質値を用いる。
3.食塩摂取量の推定には、血清ナトリウム値を用いる。
4.ビタミンD活性化障害の評価には、血清カリウム値を用いる。
5.代謝性アシドーシスの評価には、動脈血重炭酸イオン値を用いる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

続いて回答と解説。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


A.正答3

 

1.
エネルギー摂取量は、「35㎉/㎏標準体重/日」とする。

 

2.
たんぱく質接す量は、「1.0~1.1g/㎏標準体重/日」とする。

 

3.正答
浮腫がみられる時の水分摂取量は、前日尿量+500mlとする。

 

4.
LDL-コレステロール値は、「上昇する」。

 

ネフローゼ症候群では、糸球体の障害により低アルブミン血症となる。
これを改善するため、アルブミンを合成する臓器である肝臓の機能が亢進する。
肝臓ではアルブミン以外にも、コレステロールが合成されているため、肝機能亢進によりコレステロール合成量が増加し、LDL-コレステロール値が上昇する。

 

5.
ステロイド薬の反応は、微小変化型以外のネフローゼ症候群に比べて「良い」。

 

ステロイド薬投与により、糸球体の炎症反応を抑制することができる。
微小変化型ネフローゼ症候群では、ステロイド薬の効果が出やすい傾向にある。

 


B.正答2

 

1.
エネルギー摂取量は、「25~30㎉/㎏標準体重/日」とする。

 

微量アルブミン尿が出現しているため、糖尿病腎症第2期であると判断できる。

 

2.正答

たんぱく質摂取量は、1.2g/㎏標準体重/日とする。

 

1.0~1.2g/㎏標準体重/日となる。

 

3.
炭水化物の摂取エネルギー比率は、「50~60%/E」とする。

 

4.
カリウム摂取量は、「制限する必要がない」。

 

5.
水分摂取量は、「不足しないよう摂取する」。

 


C.正答3

 

エネルギー量 ――― たんぱく質
(㎉/日)      (g/日)

 

3.1600 ――― 50

 

持続性タンパク尿がある、推算糸球体ろ過量(eGFR)30ml/分/1.73㎡以上であることから、糖尿病腎症第3期であると判断できる。

エネルギー量:25~30㎉×60㎏(標準体重)=1500~1800㎉/日
たんぱく質量:0.8~1.0g×60㎏(標準体重)=約50~60g/日

 


D.正答5

 

1.
重症度分類には、「原疾患・GFR・たんぱく尿(アルブミン尿)」を用いる。

 

2.
たんぱく質摂取量の推定には、「尿中尿素窒素排泄量」を用いる。

 

3.
食塩摂取量の推定には、「尿中ナトリウム値」を用いる。

 

4.
ビタミンD活性化障害の評価には、「血清カルシウム値・リン値・副甲状腺ホルモン値など」を用いる。

 

5.正答
代謝性アシドーシスの評価には、動脈血重炭酸イオン値を用いる。

 


今回は以上。

繰り返しが大事です!
何回繰り返すの?
正答を導きだすための理論を身につけるまでです。

頑張っていきましょう!!

循環器疾患の栄養アセスメントと栄養ケアについての問題その2 問【管理栄養士国家試験過去問解説】

今日も楽しく!
知識を身に着けていきましょう!!
質問等ありましたら、コメント欄にお気軽にどうぞ

 


A.医薬品とその作用の組み合わせである。正しいものを1つ。

 

1.アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬 ――― 尿中ナトリウム排泄抑制
2.アンジオテンシン変換酵素阻害薬 ――― 尿中カリウム排泄抑制
3.抗アルドステロン薬       ――― 尿中ナトリウム排泄抑制
4.ループ利尿薬          ――― 尿中カリウム排泄抑制 
5.サイアザイド系利尿薬      ――― 尿中ナトリウム排泄抑制

 

 

B.医薬品とその作用の組み合わせである。正しいものを1つ。

 

1.サイアザイド系利尿薬      ――― 血清尿酸値低下
2.β遮断薬            ――― 気管支拡張
3.カルシウム拮抗薬        ――― 血管収縮
4.アンジオテンシン変換酵素阻害薬 ――― 尿中ナトリウム排泄促進
5.アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬 ――― 血清カリウム値低下

 

 

C.60歳男性。身長168㎝、体重65㎏(標準体重62㎏)。虚血性心疾患と診断された。この患者の1日当たりの目標栄養量である。正しいものを1つ。

 

1.エネルギー 1000㎉
2.たんぱく質 40g
3.脂質    80g
4.飽和脂肪酸の摂取エネルギー比率 6%E
5.食物繊維  10g

 

 

D.うっ血性心不全が憎悪した時の病態と栄養管理に関する記述である。正しいものを1つ。

 

1.心胸郭比は、小さくなる。
2.交感神経系は、抑制される。
3.血漿BNP(脳性ナトリウム利尿ペプチド)値は、上昇する。
4.水分摂取量は、50ml/㎏標準体重/日とする。
5.食塩摂取量は、8g/日とする。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

続いて回答と解説。

 

 

 

 

 

 

 

 

 


A.正答2

 

1.
アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬 ――― 「尿中ナトリウム排泄促進」

 

アンジオテンシンⅡ受容体の遮断による血圧降下作用がある。
アンジオテンシンⅡ受容体が作用しなくなると、アルドステロンの分泌が抑制され、ナトリウムの排泄が促進される。

 

2.正答
アンジオテンシン変換酵素阻害薬 ――― 尿中カリウム排泄抑制

 

アンジオテンシンⅡの生成抑制による血圧降下作用がある。
アンジオテンシンⅡ受容体が作用しなくなると、アルドステロンの分泌が抑制され、カリウムの排泄が抑制される。

 

3.
抗アルドステロン薬       ――― 「尿中ナトリウム排泄促進」

 

アルドステロンの作用阻害による血圧降下作用がある。
アルドステロン作用が抑制され、ナトリウムの排泄が促進される。

 

4.
ループ利尿薬          ――― 「尿中カリウム排泄促進」 

 

利尿作用による血圧降下作用がある。
尿量が増加し、カリウムの排泄が促進される。

 

5.
サイアザイド系利尿薬      ――― 「尿中ナトリウム排泄促進」

ナトリウムの排泄を促進し、利尿を促す事で、血圧降下作用を示す。


※この問題だったら、正しく知識を習得しきれていなくても推測で正答を導けそうだと感じます。

前提として設問の1、2、3が血圧に関する薬だというのを把握しておくことは必要となりますが。

 

まず、利尿薬とは「尿量を多くして、尿そのものだったり、尿と一緒に排泄する作用を促すもの」です。
それなのに、設問の選択肢の中では「排泄抑制」とあります。
真逆の内容なので、設問4と5は消去できます。

 

そして、設問1、2、3に関してですが、高血圧の治療方針としては「ナトリウムを減らしてカリウムを増やす」となりやすいです。
そうすると、「ナトリウム排泄抑制」となる設問1、3は消去出来て、残りの設問2が正答となる訳です。

 

前提として挙げた「設問1、2、3の薬剤が高血圧の薬だと分からなかった」場合ですが、基本的に「ナトリウム摂取を控える方が健康」という部分で推測する事になります。
「体内に取り込むナトリウムが少ない→健康」という考え方を前提とするので、ナトリウムの排泄を抑制するという薬は、よほど特殊な事例でないと必要がないんですね。(そんな薬剤を開発しなくても、生理食塩水で点滴をするのが手っ取り早いと思います)

 

となると、「ナトリウム排泄抑制」とある設問1、3、5はこの時点で消去できます。
あとは、利尿薬の大まかな働きを知っていれば、設問4も消去できる訳なんですね。

 

こういう回答方法もありますので、試してみてください。
この方法に頼らず、しっかりとした知識を身に着ける事が出来るのが、一番いいんですけどね。

 


B.正答4

 

1.
サイアザイド系利尿薬      ――― 「尿中ナトリウム排泄促進」

 

尿中へのナトリウムの排泄を促進し、利尿を促して血圧降下作用を示す薬剤。

 

2.
β遮断薬            ――― 「気管支収縮」

 

交感神経受容体の一つであるβ受容体を遮断することで、血圧降下作用を示す薬剤。
交感神経には気管支を拡張する作用があるため、β遮断薬の副作用として「気管支収縮」がある。

 

3.
カルシウム拮抗薬        ――― 「血管拡張」

 

血管平滑筋へのカルシウムの流入を抑制し、血管を弛緩させて血圧降下作用を示す薬剤。

 

4.正答
アンジオテンシン変換酵素阻害薬 ――― 尿中ナトリウム排泄促進

 

アンジオテンシンⅡ生成抑制による血圧降下作用を示す薬剤。
アンジオテンシンⅡ受容体が作用しなくなると、アルドステロンの分泌が抑制され、尿中へのナトリウムの排泄が促進される。

 

5.
アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬 ――― 「血清カリウム値上昇」

 

アンジオテンシンⅡ受容体の遮断による血圧降下作用を示す薬剤。
アンジオテンシンⅡ受容体が作用しなくなると、アルドステロンの分泌が抑制され、ナトリウムの排泄が促進される。
「アルドステロンには、カリウム排泄促進作用がある」ため、アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬の副作用に、「血清カリウム値の上昇」がある。

 

アルドステロン分泌抑制 → カリウム排泄促進作用が小さくなる → 血清カリウム値上昇

 


C.正答4

 

1.
エネルギー 「1800㎉」

 

エネルギーは普通量の、30㎉/㎏標準体重/日

 

2.
たんぱく質 「60g」

 

たんぱく質は普通量の、1.0g/㎏標準体重/日

 

3.
脂質    「50g」

 

脂質の摂取エネルギー比率は、20~25%Eとする。

 

4.正答
飽和脂肪酸の摂取エネルギー比率 6%E

 

飽和脂肪酸の摂取エネルギー比率は、7%E以下とする。

 

5.
食物繊維  「18g」

 

食物繊維は、10g/1000㎉とする。


※この手の問題は、正確な基準を知らなくても選択肢を減らす方法があります。
実際にカロリー計算をして、それが常識的な量になっているかどうか?という方法で選択肢を絞っていくというやり方です。

 

エネルギーについてですが、いくら標準体重よりも3㎏重いといっても、一気に摂取カロリーを成人男性の標準的な2000㎉前後から、1000㎉に下げるというのはちょっとあり得ないです。

 

たんぱく質ですが、1日の摂取目標量が男性60g、女性50gというのを知っていれば消去できると思います。
もっと言うと、虚血性心疾患は「動脈硬化」が主な原因とされる症状です。血流不足であったり、血管自体がもろくなると心筋梗塞狭心症へと進行してしまうリスクがあります。それを防ぐためにも、血管自体の柔軟性を高めたり、血液量を維持・増加させるためにも、たんぱく質は必要となる訳なので、減らす方向では良くないという事になります。

 

脂質ですが、「80g」となると、カロリーが「720㎉」となります。私個人の意見としては否定はしませんが、基本的には「低脂質高たんぱく」「血液系疾患には低脂質」という食事が健康的であるという前提があるので、その摂取量は多すぎるという事になります。

 

食物繊維ですが、

生活習慣病の発症予防の観点から考えると、成人では、食物繊維を一日24g以上、できれば1,000kcalあたり14g摂取するのが理想とされています。」
「日本人の食事摂取基準(2015年版)では、食物繊維の目標量は、18~69歳では1日あたり男性20g以上、女性18g以上」

という考え方や目標量があります。

 

基本的に「食物繊維は、摂れば摂る程良い」という考えが前提となるので、10gだと目標量の数値よりも低い訳ですので、これ以上の数値の基準であることが推測できます。

こんな感じが、私が受験勉強をする際、試験を受ける際に行っていた思考方法の一つです。

 

常識的な部分にあてはめて考えるやり方ですが、その常識部分が無いと判断がつかなくなります。
ですので、まずは基本をしっかりと抑えていきましょう。

 


D.正答3

 

1.
心胸郭比は、「大きくなる」。

 

心胸郭比:胸郭(胸全体の大きさ)に対する心臓の占める割合の事

うっ血性心不全では、水分の貯留・心臓負担増加により、心筋が肥大している傾向にあるので、心胸郭比が大きくなる。

 

2.
交感神経系は、「促進」される。

 

心拍出量の減少による血圧の低下を改善するため、交感神経系が促進される。

 

3.正答
血漿BNP(脳性ナトリウム利尿ペプチド)値は、上昇する。

 

BNPにはナトリウム利尿作用がある。
心臓に負担がかかると、血漿BNP値が上昇し、ナトリウムの排泄を促進する。

 

4.
水分摂取量は、「1000ml/日以下」とする。

 

うっ血性心不全が憎悪している場合、水分貯留を改善するため、厳しい水分制限を行う。

 

5.
食塩摂取量は、「6g/日未満」とする。

 

 

今回は以上。

今回は、「私だったらこういった方法で回答していた」という感じのものを紹介させていただきました。
どのような方法であっても(悪い事はしちゃダメだよ)、結果として正答を選ぶことが出来ればいいんです!(重要)
よかったら参考にしていただければと思います。
それが出来るようにするためにも、知識を深める事や一般論を身に着けるという事が重要ですよ。

繰り返しが大事です!
何回繰り返すの?
正答を導きだすための理論を身につけるまでです。

頑張っていきましょう!!

循環器疾患とその栄養管理についての問題その1 4問【管理栄養士国家試験過去問解説】

今日も楽しく!
知識を身に着けていきましょう!!
質問等ありましたら、コメント欄にお気軽にどうぞ

 


A.循環器疾患とその栄養管理に関する組み合わせである。正しいものを1つ。

 

1.狭心症     ――― 低カリウム
2.脳出血     ――― 減塩食
3.うっ血性心不全 ――― 低リン食
4.心房細動    ――― 低脂肪食
5.高血圧     ――― 高炭水化物食

 

 

B.合併症のない男性高血圧症患者の栄養管理に関する記述である。正しいものを1つ。

 

1.飽和脂肪酸の摂取を勧める。
2.食塩摂取量は、8g/日とする。
3.アルコール摂取量は、エタノールで20~30ml/日以下とする。
4.カルシウムの摂取量を制限する。
5.マグネシウムの摂取量を制限する。

 

 

C.合併症のない女性の高血圧症患者の栄養管理に関する記述である。誤っているものを1つ。

 

1.食塩6g/日未満とする。
2.魚(魚油)の摂取を推奨する。
3.飽和脂肪酸の摂取を控える。
4.カリウムの摂取を制限する。
5.エタノールは、10~20ml/日以下とする。

 

 

D.高血圧治療薬が代謝に及ぼす作用である。正しいものを1つ。

 

1.サイアザイド系利尿薬は、ナトリウムの尿中排泄を促進する。
2.カルシウム拮抗薬は、カルシウムの消化管での吸収を抑制する。
3.アンギオテンシンⅡ受容体拮抗薬は、カリウムの尿中排泄を促進する。
4.β遮断薬は、インスリン分泌を促進する。
5.α遮断薬は、脂肪分解を促進する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


続いて回答と解説。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


A.正答2

 

1.狭心症     ――― 「減塩食」

 

2.正答
脳出血     ――― 減塩食

 

循環器疾患の栄養管理では、食塩摂取量を減らし、心血管系の負担を軽減する事が基本となる。

 

3.うっ血性心不全 ――― 「減塩食」

 

4.心房細動    ――― 「減塩食」

 

5.高血圧     ――― 「減塩食」

 


B.正答3

 

1.
飽和脂肪酸の摂取を「控える」。

 

2.
食塩摂取量は、「6g/日未満」とする。

 

3.正答
アルコール摂取量は、エタノールで20~30ml/日以下とする。

 

エタノールは、男性で20~30ml/日以下、女性で10~20ml/日以下とする。

 

4.
カルシウムの摂取量を「増やす」。

 

DASH食を用いる事により、血圧降下作用が期待できる。

 

DASH食(Dietary Approaches to Stop Hypertension (高血圧を防ぐ食事方法))
カリウム・カルシウム・マグネシウム・食物繊維・良質なタンパク質を多く含み、脂肪・コレステロール飽和脂肪酸を減らした食事を指す。

 

5.
マグネシウムの摂取量を「増やす」。

 


C.正答4

 

2.魚(魚油)の摂取を推奨する。

 

魚(魚油)などに多く含まれる多価不飽和脂肪酸の積極的摂取が推奨されている。

 

4.正答

カリウムの摂取を「積極的に摂取する」。

 

カリウムには余分なナトリウムを排泄する作用があるため、積極的に摂取する。

 


D.正答1

 

1.正答
サイアザイド系利尿薬は、ナトリウムの尿中排泄を促進する。

 

2.
カルシウム拮抗薬は、「血管平滑筋へのカルシウムの流入を抑制する」。

 

血管平滑筋へのカルシウムの流入を抑制する事で、血管を弛緩させ、血圧を降下させる作用がある。

 

3.
アンギオテンシンⅡ受容体拮抗薬は、カリウムの尿中排泄を「抑制する」。

 

アンギオテンシンⅡ受容体を遮断することで、アルドステロンの分泌が抑制され、カリウムの排泄が抑制され、血圧を降下させる作用につながる。

 

4.
β遮断薬は、インスリン分泌を「抑制する」。

 

交感神経受容体の1つであるβ受容体を遮断することで、血圧を降下させる作用がある。新スリン分泌の抑制にも作用する。

 

5.
α遮断薬は、脂肪分解を「抑制する」。

 

交感神経受容体の1つであるα受容体を遮断することで、血圧を降下させる作用がある。交感神経の働きが抑制されるため、脂肪分解が抑制される。

 

 

今回は以上。

繰り返しが大事です!
何回繰り返すの?
正答を導きだすための理論を身につけるまでです。

頑張っていきましょう!!