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栄養アセスメントの意義と方法についての問題 4問【管理栄養士国家試験過去問解説】

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A.主観的包括的評価(SGA)に用いられる情報である。正しいものを1つ。

 

1.血糖値
2.尿ケトン体
3.便潜血
4.仙骨部浮腫
5.膝下高

 

 

B.身体兆候と病態の組み合わせである。誤っているものを1つ。

 

1.アキレス腱肥厚 ――― 血清LDL-コレステロール高値
2.腹水      ――― 血清アルブミン低値
3.満月様顔貌   ――― 浮腫
4.味覚異常    ――― 亜鉛欠乏
5.さじ状爪    ――― 鉄欠乏

 

 

C.寝たきりの患者の身長を測定するための計測項目である。正しいものを1つ。

 

1.頭囲
2.上腕周囲長
3.ウエスト周囲長
4.下腿周囲長
5.膝下高

 

 

D.栄養アセスメントの項目と病態の組み合わせである。正しいものを1つ。

 

1.血清コリンエステラーゼ    ――― たんぱく質の合成低下
2.血清トランスサイレチン    ――― 鉄の欠乏
3.血清レチノール結合たんぱく質 ――― 銅の欠乏
4.尿中ケトン体         ――― たんぱく質の異化亢進
5.尿中尿素窒素         ――― ブドウ糖の利用障害

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


続いて回答と解説。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


A.正答4

 

4.仙骨部浮腫

 

<主観的包括的評価(SGA:subjective global assessment of nutrition status)>
栄養評価を示す多角的指標であり、臨床的問診と身体検査の 2本柱で構成されている。特殊な装置や技術は必要とせずに、総合的な情報を入手することができる。

臨床的問診(病歴):体重・食事摂取状況・身体機能・基礎疾患等
身体状況     :皮下脂肪・筋肉量・くるぶし部浮腫・仙骨部浮腫・腹水等

 


B.正答3

 

1.
アキレス腱肥厚 ――― 血清LDL-コレステロール高値

 

血清LDL-コレステロール高値 → アキレス腱にLDL-コレステロールが沈着し、アキレス腱肥厚が出現する。

 

2.
腹水      ――― 血清アルブミン低値

 

血清アルブミン低値により、血漿膠質浸透圧が低下し、腹水(浮腫)が出現する。

 

3.正答
満月様顔貌   ――― 「クッシング症候群」


4.
味覚異常    ――― 亜鉛欠乏

 

亜鉛欠乏により、味覚に関与する味細胞の生成能が低下し、味覚異常が出現する。

 

5.
さじ状爪    ――― 鉄欠乏

 

鉄が欠乏すると爪が薄くなり、さじ状爪(スプーンネイル)が出現する。

 


C.正答5

 

5.膝下高

膝下高と年齢から、身長が算出できる。

 

(例)計算式の数値に多少ばらつきはあるようだが、このような方法で推定値を出す事が可能
男性:64.02+(膝高cm×2.12)-(年齢×0.07) 誤差±3.43cm
女性:77.88+(膝高cm×1.77)-(年齢×0.10) 誤差±3.26cm

 


D.正答1

 

1.正答
血清コリンエステラーゼ    ――― たんぱく質の合成低下

 

コリンエステラーゼ
肝臓で合成される酵素たんぱく質
コリンエステルをコリンと有機酸に加水分解する酵素で、アルブミン同様、肝臓における蛋白合成能を反映する。
コリンエステラーゼ(ChE)低値は肝機能低下と低栄養状態があり、急性・慢性肝炎や肝硬変、急性重症感染症、慢性消耗性疾患、悪性腫瘍などがある。

 

2.
血清トランスサイレチン    ――― 「たんぱく質の合成低下」

 

3.
血清レチノール結合たんぱく質 ――― 「たんぱく質の合成低下」

 

4.
尿中ケトン体         ――― 「ブドウ糖の利用障害」

 

5.
尿中尿素窒素         ――― 「たんぱく質の異化亢進」

 

 

今回は以上。

繰り返しが大事です!
何回繰り返すの?
正答を導きだすための理論を身につけるまでです。

頑張っていきましょう!!