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栄養・代謝に関わるホルモン・サイトカインについての問題 3問【管理栄養士国家試験過去問解説】

今日も楽しく!
知識を身に着けていきましょう!!
 

A.栄養・代謝に関わるホルモン・サイトカインに関する記述である。正しいものを1つ。
 
1.グレリンは、食前に比べて食後に分泌が増加する。
2.レプチンは、エネルギー代謝を抑制する。
3.アディポネクチンは、インスリン抵抗性を増大させる。
4.TNF-α(腫瘍壊死因子α)は、インスリン抵抗性を軽減する。
5.インクレチンは、インスリン分泌を更新させる。
 

B.栄養・代謝に関わるホルモン・サイトカインに関する記述である。正しいものを1つ。
 
1.グレリンは、脂肪細胞から分泌される。
2.GLP-1(グルカゴン様ペプチド-1)は、空腹時に分泌が増加する。
3.アディポネクチンの分泌は、メタボリックシンドロームで増加する。
4.グルカゴンは、グリコーゲン分解を抑制する。
5.アドレナリンは、脂肪細胞での脂肪分解を促進する。
 
 
C.アディポサイトカインに関する記述である。正しいものを1つ。
 
1.レプチンは、食欲を亢進する。
2.TNF-α(腫瘍壊死因子α)は、インスリン抵抗性を改善する。
3.アディポネクチンは、インスリン抵抗性を引き起こす。
4.PAI-1(プラスミノーゲン活性化抑制因子1)は、血栓溶解を抑制する。
5.アンギオテンシノーゲンは、血管を拡張する。
 
 
 
 
 
 
続いて回答と解説。
 
 
 
 
 

A.正解5
 
1.
グレリンは、食前に比べて食後に分泌が「減少」する。
 
グレリン:摂食促進作用を持つので、食後に分泌が減少します。
お腹空いたとなったら分泌が促進され、お腹いっぱいとなったら分泌が減少するという感じです。
 
2.
レプチンは、エネルギー代謝を「亢進」する。
 
レプチン:摂食の抑制とエネルギー代謝を亢進させる働きがあります。
食事をすることにより血糖値が上昇し、脂肪細胞が刺激されることで「レプチン」というホルモンが分泌されます。
このレプチンは、満腹中枢を刺激する「レプチン受容体」に作用して、食欲を抑制します。
 
お腹空いた時に「グレリン」が分泌、満腹になるにつれ「レプチン」が分泌
レプチンとグレリンは対になっているので間違わないように覚えましょう。
 
3.
アディポネクチンは、インスリン抵抗性を「軽減」させる。
 
脂肪細胞からは、アディポサイトカインが分泌されます。
アディポサイトカインには、善玉と悪玉があります。
 
善玉アディポサイトカイン:アディポネクチン・レプチン
悪玉アディポサイトカイン:アンギオテンシノーゲン・TNF-α・PAI-1等
 
アディポサイトカイン: 脂肪細胞から産生・分泌されるさまざまな生理活性物質の総称
 
4.
TNF-α(腫瘍壊死因子α)は、インスリン抵抗性を「増大」させる。
 
<TNF-α>
脂肪細胞から分泌されるアディポサイトカイン (生理活性物質) の 1 つで、筋肉、脂肪組織や肝臓での糖の働きを抑制する作用があります。
肥満時には増加し、糖尿病や動脈硬化などのリスクを高めます。
関節リウマチの炎症に関わる主要なサイトカインのひとつであり、過剰に産生されたTNFαが関節の炎症や関節破壊の原因となります。
 
5.
正答
 

B.正解5
 
1.
グレリンは、「胃内分泌細胞」から分泌される。
胃の内分泌細胞から分泌され、摂食促進作用を持ちます。
 
2.
GLP-1は、「食後」に分泌が増加する。
GLP-1はインスリン分泌を促すインクレチンの一種。食後に分泌が増加する。
 
3.
アディポネクチンの分泌は、メタボリックシンドロームで「減少」する。
 
アディポサイトカイン:多くは肥満に伴い、脂肪細胞からの分泌が増加。
アディポネクチン  :内臓脂肪が増えれば増える程、分泌が減少。
 
4.
グルカゴンは、グリコーゲン分解を「促進」する。
 
グルカゴンは血糖値を上昇させるホルモンです。これが分泌されれば分解が促進されます。
 
5.
正答
 

C.正解4
 
1.
レプチンは食欲を「抑制」します。
 
2.
TNF-α(腫瘍壊死因子α)は、インスリン抵抗性を「引き起こす」。
 
3.
アディポネクチンは、インスリン抵抗性を「改善する」。
 
4.
正答
 
5.
アンギオテンシノーゲンは、血管を「収縮」する。
 
 

今回は以上。
出来るだけ早めに更新できるようにしていきますね。
繰り返しが大事です!
何回繰り返すの?
正答を導きだすための理論を身につけるまでです。
 
頑張っていきましょう!!