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高齢期の生理的特徴と栄養アセスメント・栄養ケアについての問題 3問【管理栄養士国家試験過去問解説】

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A.高齢期の生理的変化に関する記述である。正しいものを1つ。

 

1.細胞内液量に対する細胞外液量の比は、高くなる。
2.肺活量は、増加する。
3.免疫機能は、亢進する。
4.筋たんぱく質代謝は、亢進する。
5.胃酸分泌量は、増加する。

 

 

B.高齢者の栄養管理に関する記述である。正しいものを2つ。

 

1.褥瘡の予防では、体位変換が有効である。
2.フレイルティ(虚弱)の予防では、除脂肪体重を減少させる。
3.変形性膝関節症では、肥満がリスク因子となる。
4.便秘の予防では、水分摂取を控える。
5.骨粗鬆症の予防では、リンを多く含む食品を摂取する。

 

 

C.高齢者の栄養管理に関する記述である。誤っているものを1つ。

 

1.ロコモティブシンドロームでは、要介護になるリスクが高い。
2.サルコペニアでは、筋委縮がみられる。
3.フレイルティ(虚弱)の予防では、除脂肪体重を維持する。
4.褥瘡の予防では、たんぱく質を制限する。
5.誤嚥性肺炎の予防では、口腔ケアを実施する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


続いて回答と解説。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


A.正答1

 

1.正答
細胞内液量に対する細胞外液量の比は、高くなる。

 

実質細胞数の減少に伴い、細胞内液量は減少する。

 

2.
肺活量は、「減少する」。

 

3.
免疫機能は、「低下する」。

 

4.
たんぱく質代謝は、「低下する」。

 

5.
胃酸分泌量は、「減少する」。

 

※高齢になるほど、基本的に身体機能・免疫力・代謝は低下していきます。

 


B.正答1と3

 

1.正答
褥瘡の予防では、体位変換が有効である。

 

2.
フレイルティ(虚弱)の予防では、除脂肪体重を「増加・維持させる」。

 

フレイルティ(Frailty:虚弱):加齢に伴い、様々な機能低下・健康障害がみられる状態

 

3.正答
変形性膝関節症では、肥満がリスク因子となる。

 

肥満で自重が支えられないと、膝への負担が大きくなるため。

 

4.
便秘の予防では、水分摂取を「摂取する」。

 

便量を増加させる目的で、水分・食物繊維・催便性食品を摂るというのが試験問題での正解。
でも、水分はともかく他はあまり効果がないよ。結局、現場では便秘薬に頼っているし。

 

5.
骨粗鬆症の予防では、リンを多く含む食品を「控える」。

 

リンの長期的な過剰摂取により、腸管からのカルシウム吸収が阻害され、骨粗鬆症のリスクが高まる。

 


C.正答4

 

1.
ロコモティブシンドロームでは、要介護になるリスクが高い。

 

ロコモティブシンドローム(ロコモ:運動器症候群)>
加齢に伴う筋力の低下や関節や脊椎の病気、骨粗しょう症などにより運動器の機能が衰えて、要介護や寝たきりになってしまったり、そのリスクの高い状態

 

2.
サルコペニアでは、筋委縮がみられる。

 

サルコペニア:加齢に伴って生じる骨格筋量と骨格筋力の低下のこと

 

3.
フレイルティ(虚弱)の予防では、除脂肪体重を維持する。

 

4.正答
褥瘡の予防では、たんぱく質を「摂取する」。

 

5.
誤嚥性肺炎の予防では、口腔ケアを実施する。

 

口腔は肺や胃腸の入り口となるため、適度な湿度と温度が保たれている口腔は細菌にとって居心地よく、歯磨きやうがいを怠るとすぐに細菌が繁殖する。 そのため歯磨きをしっかり行ない、口のなかの細菌を繁殖させないこと、そして肺へ運び入れないことが重要となる。

 

 

今回は以上。

繰り返しが大事です!
何回繰り返すの?
正答を導きだすための理論を身につけるまでです。

頑張っていきましょう!!