食事摂取基準策定の基礎理論についての問題 3問【管理栄養士国家試験過去問解説】
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A.日本人の食事摂取基準(2015年版)における策定の基本的事項に関する記述である。正しいものを1つ。
1.対象者に、生活習慣病のリスクを有する者は含まれない。
2.対象とする摂取源に、ドリンク剤は含まれない。
3.示された数値の信頼度は、栄養素間で差はない。
4.望ましい摂取量は、個人間で差はない。
5.エネルギー収支バランスの指標に、成人ではBMI(㎏/㎡)を用いる。
B.日本人の食事摂取基準(2015年版)におけるBMI(㎏/㎡)の範囲(18歳以上)に関する記述である。正しいものを2つ。
1.男女別に設定された。
2.総死亡率との関連を踏まえ、設定された。
3.4つの年齢区分で、設定された。
4.70歳以上では、虚弱と生活習慣病の予防について考慮された。
5.日本人のBMIの分布は考慮されていない。
C.日本人の食事摂取基準(2015年版)において、70歳以上で目標とするBMI(㎏/㎡)の範囲(18歳以上)である。正しいものを1つ。
1.18.5~22.0
2.18.5~24.9
3.20.0~22.0
4.20.0~24.9
5.21.5~24.9
続いて回答と解説。
A.正答5
1.
対象者に、生活習慣病のリスクを有する者は「含まれる」。
2.
対象とする摂取源に、ドリンク剤は「含まれる」。
3.
示された数値の信頼度は、栄養素間で「差がある」。
同一の指標であっても、その根拠により示された数値の信頼度は異なる。
4.
望ましい摂取量は、個人間で「差がある」。
5.
正答エネルギー収支バランスの指標に、成人ではBMI(㎏/㎡)を用いる。
B.正答2と4(と3:2020年版では改定されて、3も正答)
1.
「男女共通」に設定された。
2.正答
総死亡率との関連を踏まえ、設定された。
3.正答
4つの年齢区分で、設定された。
4つの年齢区分:18~49歳、50~64歳、65~74歳、75歳以上)
出題当時(2017年)では「3つの年齢区分(18~49歳、50~69歳、70歳以上)」と設定されていたが、最新の「食事摂取基準2020年版」では4つの年齢区分に設定されたので正答
4.正答
70歳以上では、虚弱と生活習慣病の予防について考慮された。
最新の「食事摂取基準2020年版」では「65歳以上」の高齢者において、虚弱と生活習慣病の発症予防について考慮されている。
5.
日本人のBMIの分布は「考慮されている」。
C.正答5
5.21.5~24.9
設問では70歳以上とされているが、細かく言うと65歳以上で目標とするBMIの範囲となります。
年齢(歳) 目標とするBMI(kg/m2)
18~49 18.5~24.9
50~64 20.0~24.9
65~74 21.5~24.9
75以上 21.5~24.9
今回は以上。
繰り返しが大事です!
何回繰り返すの?
正答を導きだすための理論を身につけるまでです。
頑張っていきましょう!!