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循環器疾患とその栄養管理についての問題その1 4問【管理栄養士国家試験過去問解説】

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A.循環器疾患とその栄養管理に関する組み合わせである。正しいものを1つ。

 

1.狭心症     ――― 低カリウム
2.脳出血     ――― 減塩食
3.うっ血性心不全 ――― 低リン食
4.心房細動    ――― 低脂肪食
5.高血圧     ――― 高炭水化物食

 

 

B.合併症のない男性高血圧症患者の栄養管理に関する記述である。正しいものを1つ。

 

1.飽和脂肪酸の摂取を勧める。
2.食塩摂取量は、8g/日とする。
3.アルコール摂取量は、エタノールで20~30ml/日以下とする。
4.カルシウムの摂取量を制限する。
5.マグネシウムの摂取量を制限する。

 

 

C.合併症のない女性の高血圧症患者の栄養管理に関する記述である。誤っているものを1つ。

 

1.食塩6g/日未満とする。
2.魚(魚油)の摂取を推奨する。
3.飽和脂肪酸の摂取を控える。
4.カリウムの摂取を制限する。
5.エタノールは、10~20ml/日以下とする。

 

 

D.高血圧治療薬が代謝に及ぼす作用である。正しいものを1つ。

 

1.サイアザイド系利尿薬は、ナトリウムの尿中排泄を促進する。
2.カルシウム拮抗薬は、カルシウムの消化管での吸収を抑制する。
3.アンギオテンシンⅡ受容体拮抗薬は、カリウムの尿中排泄を促進する。
4.β遮断薬は、インスリン分泌を促進する。
5.α遮断薬は、脂肪分解を促進する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


続いて回答と解説。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


A.正答2

 

1.狭心症     ――― 「減塩食」

 

2.正答
脳出血     ――― 減塩食

 

循環器疾患の栄養管理では、食塩摂取量を減らし、心血管系の負担を軽減する事が基本となる。

 

3.うっ血性心不全 ――― 「減塩食」

 

4.心房細動    ――― 「減塩食」

 

5.高血圧     ――― 「減塩食」

 


B.正答3

 

1.
飽和脂肪酸の摂取を「控える」。

 

2.
食塩摂取量は、「6g/日未満」とする。

 

3.正答
アルコール摂取量は、エタノールで20~30ml/日以下とする。

 

エタノールは、男性で20~30ml/日以下、女性で10~20ml/日以下とする。

 

4.
カルシウムの摂取量を「増やす」。

 

DASH食を用いる事により、血圧降下作用が期待できる。

 

DASH食(Dietary Approaches to Stop Hypertension (高血圧を防ぐ食事方法))
カリウム・カルシウム・マグネシウム・食物繊維・良質なタンパク質を多く含み、脂肪・コレステロール飽和脂肪酸を減らした食事を指す。

 

5.
マグネシウムの摂取量を「増やす」。

 


C.正答4

 

2.魚(魚油)の摂取を推奨する。

 

魚(魚油)などに多く含まれる多価不飽和脂肪酸の積極的摂取が推奨されている。

 

4.正答

カリウムの摂取を「積極的に摂取する」。

 

カリウムには余分なナトリウムを排泄する作用があるため、積極的に摂取する。

 


D.正答1

 

1.正答
サイアザイド系利尿薬は、ナトリウムの尿中排泄を促進する。

 

2.
カルシウム拮抗薬は、「血管平滑筋へのカルシウムの流入を抑制する」。

 

血管平滑筋へのカルシウムの流入を抑制する事で、血管を弛緩させ、血圧を降下させる作用がある。

 

3.
アンギオテンシンⅡ受容体拮抗薬は、カリウムの尿中排泄を「抑制する」。

 

アンギオテンシンⅡ受容体を遮断することで、アルドステロンの分泌が抑制され、カリウムの排泄が抑制され、血圧を降下させる作用につながる。

 

4.
β遮断薬は、インスリン分泌を「抑制する」。

 

交感神経受容体の1つであるβ受容体を遮断することで、血圧を降下させる作用がある。新スリン分泌の抑制にも作用する。

 

5.
α遮断薬は、脂肪分解を「抑制する」。

 

交感神経受容体の1つであるα受容体を遮断することで、血圧を降下させる作用がある。交感神経の働きが抑制されるため、脂肪分解が抑制される。

 

 

今回は以上。

繰り返しが大事です!
何回繰り返すの?
正答を導きだすための理論を身につけるまでです。

頑張っていきましょう!!