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内分泌器官と分泌ホルモンについての問題 4問【管理栄養士国家試験過去問解説】

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A.ホルモンの構造と作用機序に関する記述である。正しいものを1つ。

 

1.ドーパミンは、ペプチドホルモンである。
2.インスリンは、細胞膜を通過して作用する。
3.チロキシンは、細胞膜にある受容体に結合して作用する。
4.アドレナリンは、核内受容体に結合して作用する。
5.cAMP(サイクリックAMP)は、セカンドメッセンジャーである。

 

 

B.内分泌器官と分泌されるホルモンの組み合わせである。正しいものを1つ。

 

1.下垂体前葉 メラトニン
2.下垂体後葉 黄体形成ホルモン
3.甲状腺   カルシトニン
4.副腎皮質  ノルアドレナリン
5.副腎髄質  レプチン

 

 

C.ホルモン分泌の調節機構に関する記述である。正しいものを1つ。

 

1.血糖値の上昇は、グルカゴンの分泌を促進する。
2.血中カルシウム値の低下は、カルシトニンの分泌を促進する。
3.ストレスは、副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)の分泌を促進する。
4.チロキシンの過剰分泌は、甲状腺刺激ホルモン(TSH)の分泌を促進する。
5.閉経により、卵胞刺激ホルモン(FSH)の分泌が低下する。

 

 

D.ホルモンとその分泌亢進により生じる現象の組み合わせである。正しいものを1つ。

 

1.成長ホルモン  低血糖
2.プロラクチン  子宮収縮
3.チロキシン   LDL-コレステロール上昇
4.コルチゾール  血圧上昇
5.プロゲステロン 排卵

 

 

 

 

 

 

 


続いて回答と解説。

 

 

 

 

 

 

 

A.正解5

 

1.
ドーパミンは、「アミノ酸誘導体ホルモン」である。

 

ホルモンは大きく分けて3つ。

<ペプチドホルモン>
成長ホルモン・インスリンなど
蛋白質のもととなるアミノ酸が数個から100個以上つながった形をしている。
水溶性で、ホルモン受容体は細胞膜にある。

 

ステロイドホルモン>
副腎皮質ホルモン・エストロゲン・テストステロンなど
コレステロールを材料につくられる。
コレステロール脂溶性なのでステロイドホルモンは細胞膜を通る。
ホルモン受容体は、電解質コルチコイド・性ホルモンは核に、糖質コルチコイドは細胞質にある。

 

アミノ酸誘導体ホルモン>
甲状腺ホルモン・ドーパミン・アドレナリン・ノルアドレナリンアセチルコリン・サイロキシン・メラトニンなど
アミノ酸から酵素作用によって合成される小分子のもの。
「アドレナリン・ノルアドレナリンドーパミン」の3つは、カテコール基アミノ基を持っているため「カテコールアミン」とも呼ばれる。
カテコール基(脂溶性部分)があるが、アミノ基が水溶性で、全体としては水溶性となり、ペプチドホルモン同様、細胞膜にあるホルモン受容体と結合する。
甲状腺ホルモン(T3・T4)に関しては脂溶性として働き、細胞膜を通り、ホルモン受容体は核に存在する。

 

2.
インスリンは、「細胞膜にある受容体に結合して」作用する。

 

3.
チロキシンは、「細胞膜を通過し、核内受容体に結合して」作用する。

チロキシン:甲状腺ホルモン(T3)

 

4.
アドレナリンは、「細胞膜にある受容体」に結合して作用する。

 

5.
正答
cAMP(サイクリックAMP)は、セカンドメッセンジャーである。

 


B.正解3

 

1.松果体   メラトニン
2.下垂体前葉 黄体形成ホルモン
3.甲状腺   カルシトニン
4.副腎髄質  ノルアドレナリン
5.脂肪細胞  レプチン

 


C.正解3

 

1.
血糖値の上昇は、グルカゴンの分泌を「抑制」する。

 

グルカゴンは血糖値を上昇させるホルモンです。
血糖値が必要値まで上昇すると、グルカゴン分泌が抑えられる事とインスリン分泌促進で、血糖値を低下させる作用が働きます。

 

2.
血中カルシウム値の低下は、カルシトニンの分泌を「抑制」する。

 

カルシトニン分泌抑制・副甲状腺ホルモン分泌促進で、血中カルシウム値が上昇。
カルシトニン分泌促進・副甲状腺ホルモン分泌抑制で、血中カルシウム値が下降。

 

3.
正答
ストレスは、副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)の分泌を促進する。

 

副腎皮質刺激ホルモンは、ストレス状態で分泌され、副腎皮質ホルモンの合成と分泌を促進させる。

 

4.
チロキシンの過剰分泌は、甲状腺刺激ホルモン(TSH)の分泌を「抑制」する。

 

甲状腺ホルモンであるチロキシンの血中濃度が上昇すると、負のフィードバック調節が働き、甲状腺刺激ホルモン分泌が抑制される。

チロキシン欠乏:クレチン症
チロキシン過剰:バセドウ病

 

5.
閉経により、卵胞刺激ホルモン(FSH)の分泌が「上昇」する。

 

卵巣機能低下によりエストロゲンが減少→上位ホルモンである卵胞刺激ホルモンの分泌上昇

 


D.正解4

 

1.インスリン    低血糖
2.オキシトシン   子宮収縮
3.チロキシン    代謝亢進
4.コルチゾール   血圧上昇
5.黄体形成ホルモン 排卵

 


今回は以上。
繰り返しが大事です!
何回繰り返すの?
正答を導きだすための理論を身につけるまでです。

頑張っていきましょう!!