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免疫・アレルギー疾患、癌の栄養アセスメントと栄養ケアについての問題 4問【管理栄養士国家試験過去問解説】

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A.食物アレルギーの病態と栄養管理に関する記述である。正しいものを2つ。

 

1.最も多い症状は、下痢である。
2.食後の運動で、アナフィラキシーショックが誘発される。
3.減感作療法では、食物アレルゲンを完全除去する。
4.非特異的治療では、食物アレルゲンを少量から漸増する。
5.鶏卵は、加熱によりアレルゲン性が低下する。

 

 

B.食物アレルギーに関する記述である。誤っているものを1つ。

 

1.バナナは、交差抗原を含む。
2.ヒスタミンは、アレルギー症状を抑制する。
3.加熱処理により、アレルゲン性は減弱する。
4.口腔粘膜の症状が出現する。
5.アナフィラキシーショック時には、エピペンを用いる。

 

 

C.がん患者に関する記述である。誤っているものを1つ。

 

1.がん悪液質には、サイトカインが関与する。
2.がん悪液質では、除脂肪体重が増加する。
3.がん化学療法では、食欲不振がみられる。
4.緩和ケアは、がんと診断されたときから開始される。
5.緩和ケアには、家族への支援が含まれる。

 

 

D.がん患者の栄養管理に関する記述である。誤っているものを1つ。

 

1.化学療法では、悪心が出現する。
2.放射線療法では、食欲不振がみられる。
3.外科療法では、低栄養のリスクがある。
4.がん悪液質では、除脂肪体重が減少する。
5.早期がん患者は、緩和ケアの対象に含めない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

続いて回答と解説。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


A.正答2と5

 

1.
最も多い症状は、「皮膚症状」である。

 

2.正答
食後の運動で、アナフィラキシーショックが誘発される。

 

運動(血行促進)によりヒスタミン放出が起こり、アナフィラキシーショック誘発リスク上昇

 

3.
減感作療法では、食物アレルゲンを「少量から漸増する」。

 

減感作療法:経口負荷試験においてアレルギー発症閾値を決定し、閾値以下の量を毎日摂取することで、アレルゲンに対する過敏反応を軽減させる治療法

 

4.
「減感作療法」では、食物アレルゲンを少量から漸増する。

 

非特異的治療:アレルギー反応を抑制する物質を皮下注射する治療法。アレルギー性鼻炎や花粉症などの治療に用いられる。

 

5.正答
鶏卵は、加熱によりアレルゲン性が低下する。

 

加熱によりたんぱく質が変性 → アレルゲン性低下

 


B.正答2

 

1.
バナナは、交差抗原を含む。

 

交差抗原:たんぱく質構造が似ていて、原因食物以外でもアレルギー症状を引き起こす抗原タンパク質をいう。
メロンとバナナのたんぱく質には、交差抗原が認められている。

 

2.正答
ヒスタミンは、アレルギー症状を「促進」する。

 

3.
加熱処理により、アレルゲン性は減弱する。

 

加熱によりたんぱく質が変性 → アレルゲン性低下

 

4.
口腔粘膜の症状が出現する。

 

5.
アナフィラキシーショック時には、エピペンを用いる。

 

エピペン:アナフィラキシー症状の進行を一時的に緩和し、ショックを防ぐための補助治療剤(アドレナリン自己注射薬)。

 


C.正答2

 

1.
がん悪液質には、サイトカインが関与する。

 

悪液質:疾患によって生じる複合的な代謝異常であり、筋肉量(除脂肪体重)の減少を特徴とする。
がん悪液質の起因として、炎症性サイトカインの分泌量が増加することが関与する。

 

2.正答
がん悪液質では、除脂肪体重が「減少」する。

 

悪液質(カヘキシー):全身の衰弱状態の事。
体重が増加しながら衰える事はない。
重症になればなるほど、衰弱していく可能性が高くなる。

 

3.
がん化学療法では、食欲不振がみられる。

 

4.
緩和ケアは、がんと診断されたときから開始される。

 

緩和ケア:声明を脅かす疾患による問題に直面している患者とその家族に対し、的確なアセスメントと対処を行なう事で、苦しみを予防・緩和する事で、QOLを改善するアプローチ

 

5.
緩和ケアには、家族への支援が含まれる。

 


D.正答5

 

5.正答
早期がん患者は、緩和ケアの対象に含めない。

 

緩和ケア:声明を脅かす疾患による問題に直面している患者とその家族に対し、的確なアセスメントと対処を行なう事で、苦しみを予防・緩和する事で、QOLを改善するアプローチ

 

今回は以上。

繰り返しが大事です!
何回繰り返すの?
正答を導きだすための理論を身につけるまでです。

頑張っていきましょう!!