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血液系の疾患・病態、筋・骨格疾患の栄養アセスメントと栄養ケアについての問題 5問【管理栄養士国家試験過去問解説】

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A.貧血とその原因の組み合わせである。正しいものを1つ。

 

1.鉄欠乏性貧血  ――― エリスロポエチン産生低下
2.腎性貧血    ――― 赤血球膜異常
3.再生不良性貧血 ――― ナイアシン欠乏
4.溶血性貧血   ――― ビタミンB12欠乏
5.巨赤芽球性貧血 ――― 葉酸欠乏

 

 

B.新生児の頭蓋内出血を予防するために補給する栄養素である。正しいものを1つ。

 

1.ビタミンA
2.ビタミンK
3.ビタミンB₁
4.ビタミンB₁₂
5.ビタミンC

 

 

C.骨粗鬆症に関する記述である。誤っているものを1つ。

 

1.閉経後は、骨吸収が亢進する。

2.ビスホスホネート薬は、骨形成を促進する。
3.グルココルチコイドの長期投与は、リスクを高める。
4.カフェインは、リスク因子である。
5.ビタミンKを多く含む食品は、予防に推奨される。

 

 

D.骨粗鬆症に関する記述である。正しいものを1つ。

 

1.骨吸収は、閉経後に低下する。
2.骨型アルカリホスファターゼは、骨吸収マーカーである。
3.低カルシウム血症となる。
4.食塩摂取過剰は、リスク因子である。
5.治療には、ステロイド薬が用いられる。

 

 

E.くる病に関する記述である。正しいものを1つ。

 

1.日光曝露が制限されていると、発症リスクが高い。
2.完全母乳栄養に比べて、金剛栄養では発症リスクが高い。
3.血清副甲状腺ホルモン値が低下する。
4.血清アルカリホスファターゼ(ALP)値が低下する。
5.低リン食を指導する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


続いて回答と解説。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


A.正答5

 

1.
鉄欠乏性貧血  ――― 「鉄欠乏」

 

2.
腎性貧血    ――― 「エリスロポエチン産生低下」

 

3.
再生不良性貧血 ――― 「造血幹細胞異常」

 

4.
溶血性貧血   ――― 「赤血球膜異常」

 

5.正答
巨赤芽球性貧血 ――― 葉酸欠乏

 

巨赤芽球性貧血:葉酸欠乏・ビタミンB12欠乏が原因となる。

 


B.正答2

 

2.ビタミンK

 

ビタミンK:血液凝固作用  新生児の頭蓋内出血の予防に有効な栄養素となる

 


C.正答2

 

1.
閉経後は、骨吸収が亢進する。

 

破骨細胞による骨吸収を抑制するエストロゲンの分泌低下 → 骨吸収亢進

 

2.正答
ビスホスホネート薬は、骨形成を「抑制」する。

 

3.
グルココルチコイドの長期投与は、リスクを高める。

 

グルココルチコイド(コルチゾール):骨吸収促進、腸管からのカルシウム吸収抑制作用がある。

 

4.
カフェインは、リスク因子である。

 

カフェインの利尿作用により、尿中へのカルシウム排泄促進される。
骨粗鬆症の発症リスクが高まる。

 

5.
ビタミンKを多く含む食品は、予防に推奨される。

 

ビタミンKには骨形成を促進する作用がある。

 


D.正答4

 

1.
骨吸収は、閉経後に「上昇」する。

 

閉経に伴うエストロゲン分泌の低下 → 骨吸収促進

 

2.
骨型アルカリホスファターゼは、「骨形成マーカー」である。

 

3.
「血清カルシウム値は変動しない」。

 

4.正答
食塩摂取過剰は、リスク因子である。

 

ナトリウム摂取量の増加に伴い、尿中カルシウム排泄量が増加するという現象が確認されている。食塩摂取過剰は骨粗鬆症リスク因子と言える。

 

5.
治療には、「ビスホスホネート薬」が用いられる。

 

ビスホスホネート薬:骨吸収抑制により骨粗鬆症を改善する作用がある

 

 

E.正答1

 

1.正答
日光曝露が制限されていると、発症リスクが高い。

 

日光曝露の制限 → 紫外線照射不足 → コレステロールからのビタミンD生合成低下 → くる病発症リスク上昇

 

2.
完全母乳栄養に比べて、金剛栄養では発症リスクが「低い」。

 

育児用ミルクにはビタミンDが添加されている → 混合栄養ではくる病発症リスク低下

 

3.
血清副甲状腺ホルモン値が「上昇」する。

 

血清カルシウム値の低下改善 → 副甲状腺ホルモン分泌増

 

4.
血清アルカリホスファターゼ(ALP)値が「上昇」する。

 

骨軟化症・くる病患者の血液検査値では、血清カルシウム値低下・血清リン値低下・血清アルカリホスファターゼ値上昇が特徴として出てくる。

 

5.
「リンを不足しないよう摂取する」。

 

リンは骨の構成成分であるため、不足しないよう摂取する。

 


今回は以上。

繰り返しが大事です!
何回繰り返すの?
正答を導きだすための理論を身につけるまでです。

頑張っていきましょう!!