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栄養障害の栄養アセスメントと栄養ケアについての問題その3 4問【管理栄養士国家試験過去問解説】

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A.55歳男性。身長170cm、体重65㎏、BMI22.5、普通の労作。血糖コントロール不良により強化インスリン療法(毎食前超速攻型インスリンと就寝前持続型インスリンを注射)が導入された2型糖尿病患者の栄養管理に関する記述である。誤っているものを1つ。

 

1.エネルギー摂取量は、30~35㎉/㎏標準体重/日とする。
2.炭水化物エネルギー比率は、50~60%Eとする。
3.食事はインスリン注射後、直ちに摂取する。
4.低血糖発作時には、ブドウ糖を摂取する。
5.シックデイ時には、水分の摂取量を制限する。

 

 

B.糖尿病治療薬とその主作用の組み合わせである。誤っているものを1つ。

 

1.DPP-4阻害薬  ―――――― インクレチン分解の抑制
2.SGLT2阻害薬  ―――――― 消化管での糖吸収の抑制
3.スルホニル尿素(SU)薬 ――― インスリン分泌の促進
4.チアゾリジン薬 ―――――― インスリン抵抗性の改善
5.ビグアナイド薬 ―――――― 肝臓での糖放出の抑制

 

 

C.糖尿病治療薬とその主作用の組み合わせである。誤っているものを1つ。

 

1.ビグアナイド薬 ―――――― 肝臓での糖放出の抑制
2.チアゾリジン薬 ―――――― 消化管での糖吸収の抑制
3.スルホニル尿素(SU)薬 ――― インスリン分泌の促進
4.DPP-4阻害薬   ―――――― インクレチン分解の抑制
5.SGLT2阻害薬   ―――――― 腎臓での糖再吸収の抑制

 

 

D.脂質異常症の栄養管理に関する記述である。正しいものを1つ。

 

1.高カイロミクロン血症では、脂質のエネルギー比率を30%E以上にする。
2.高LDL-コレステロール血症では、飽和脂肪酸の摂取を控える。
3.高LDL-コレステロール血症では、食物繊維摂取量を10g/日以下にする。
4.低HDL-コレステロール血症では、有酸素運動を控える。
5.高トリグリセリド血症では、水分摂取量を制限する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


続いて回答と解説。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


A正答5

 

5.シックデイ時には、水分の摂取量を「積極的に摂取する」。

 

シックデイ時には、脱水のリスクがあるため、水分・電解質の摂取が必要。

 

シックデイ
糖尿病患者が感染症等にかかり、発熱・下痢・嘔吐、また食欲不振によって食事が出来ない時の事を指す。「体調の悪い日」とも言う。

 


B.正答2

 

2.SGLT2阻害薬  ―――――― 「尿への糖排泄促進」

 

尿細管でのグルコース再吸収を抑制し、尿への糖排泄を促進する。
消化管での糖吸収の抑制作用がある糖尿病治療薬には、「α-グルコシダーゼ阻害薬」がある。

 


C.正答2

 

2.「α-グルコシダーゼ阻害薬」 ―――――― 消化管での糖吸収の抑制

 

チアゾリジン薬:骨格筋・肝臓に作用して、インスリン抵抗性を改善する。

 

※糖尿病の服用薬については聞きなれないかもしれませんが、そこまで種類は多くないので、どのような作用をするのかを、まるっと覚えていきましょう。

 

 

D.正答2

 

1.
高カイロミクロン血症では、「脂質のエネルギー比率を15%E以下」にする。

 

2.正答
高LDL-コレステロール血症では、飽和脂肪酸の摂取を控える。

 

飽和脂肪酸エネルギー比率を「7%E未満」にする。

 

3.
高LDL-コレステロール血症では、食物繊維摂取量を「積極的に摂取する」。

 

4.
低HDL-コレステロール血症では、有酸素運動を「実施する」。

 

5.
高トリグリセリド血症では、水分摂取量を「制限しない」。

 

※この問題のような脂質異常症関連の療養食・改善方法については低脂質の食事を心がけ、適度な運動(有酸素運動と水分)、野菜たっぷり(食物繊維)というカロリーコントロールダイエットのようなイメージを持てばOKです。

 


今回は以上。

繰り返しが大事です!
何回繰り返すの?
正答を導きだすための理論を身につけるまでです。

頑張っていきましょう!!