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肥満と代謝疾患の栄養アセスメントと栄養ケアについての問題その2 4問【管理栄養士国家試験過去問解説】

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A.超低エネルギー食(VLCD)に関する記述である。正しいものを1つ。

 

1.対象は、BMI35.0以上とする。
2.治療食は、外来通院で開始する。
3.期間は6カ月継続する。
4.目標エネルギー量は、1,000㎉/日に設定する。
5.たんぱく質の必要量は、0.8g/㎏標準体重/日に設定する。

 

 

B.糖尿病治療に関する記述である。誤っているものを1つ。

 

1.糖尿病食事療法のための食品交換表を用いて、栄養食事指導を行う。
2.カーボカウントを用いて、インスリン量を決定する。
3.有酸素運動は、インスリン抵抗性を改善する。
4.α-グルコシダーゼ阻害薬は、肝臓での糖新生を抑制する。
5.超速攻型インスリン注射は、食後血糖値を改善する。

 

 

C.標準体重である2型糖尿病患者で、1400㎉/日が指示された。合併症は認めていない。この患者の1日あたりの目標栄養量である。正しいものを1つ。

 

1.炭水化物量70g
2.たんぱく質量60g
3.脂質量110g
4.食塩相当量12g
5.食物繊維量10g

 

D.54歳女性。現体重52㎏、標準体重50㎏、事務員(軽労作)。合併症のない2型糖尿病と診断された。この患者の1日当たりの目標栄養量の組み合わせである。正しいものを1つ。

 

 エネルギー  たんぱく質   脂質
1.1500㎉ ――― 60g ――― 40g
2.1500㎉ ――― 80g ――― 60g
3.1750㎉ ――― 60g ――― 40g
4.1750㎉ ――― 80g ――― 60g

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

続いて回答と解説。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


A.正答1

 

1.正答
対象は、BMI35.0以上とする。

 

2.
治療食は、「入院治療」で開始する。

 

3.
期間は「短期間の実施が望ましい」。

 

4.
目標エネルギー量は、「600㎉/日」に設定する。

 

5.
たんぱく質の必要量は、「1.0g/㎏標準体重/日以上」に設定する。

 

超低カロリー食療法(very low calorie diet)
高度肥満症(BMI 35.0以上)の治療に用いられる、1日600 kcal以下という極端な低エネルギー食。
絶対的なエネルギーの不足によりケトン体が蓄積し、アシドーシスを生じやすい。身体に与える影響が大きいため使用は3週間までとし、医師の管理下で行われる。

<禁忌> インスリン治療中の患者

 


B.正答4

 

4.α-グルコシダーゼ阻害薬は、「消化管での糖吸収を抑制する」。

 

肝臓での糖新生を抑制する薬剤は、ビグアナイド薬。

 


C.正答2

 

1.
炭水化物量「175~210g」

 

炭水化物エネルギー比50~60%エネルギーとする。炭水化物70gの場合、
70g×4㎉÷1400㎉×100=20%エネルギーとなり、不足している。

 

2.正答
たんぱく質量60g

 

たんぱく質エネルギー日15%エネルギー程度とする。たんぱく質量60gの場合、
60g×4㎉÷1400㎉×100≒17%エネルギーとなり、適正量と言える。

 

3.
脂質量「31~38.8g」

 

脂質エネルギー比20~25%エネルギーとする。脂質110gの場合、
110g×9㎉÷1400㎉×100=71%エネルギーとなり、過剰となる。

 

4.
食塩相当量「7~8g」

 

5.
食物繊維量「20~25g」

 


D.正答1

 

 エネルギー  たんぱく質   脂質
1.1500㎉ ――― 60g ――― 40g

 

軽労作で合併症の無い2型糖尿病であることから、

 

エネルギー:25~30㎉/㎏標準体重/日
たんぱく質:1.0~1.2g/㎏標準体重/日
脂質:エネルギー比率20~25%

 

とする事が最適であるといえる。

 

 

今回は以上。

繰り返しが大事です!
何回繰り返すの?
正答を導きだすための理論を身につけるまでです。

頑張っていきましょう!!