管理栄養士国家試験合格に向けてチャレンジする人を応援するブログ

独学で学習を進める人をはじめ、受験勉強中の悩みを解消するための情報をお伝えしていきます。

栄養ケアの記録についての問題 5問【管理栄養士国家試験過去問解説】

今日も楽しく!
知識を身に着けていきましょう!!
質問等ありましたら、コメント欄にお気軽にどうぞ

 


A.80歳男性。脳梗塞を発症し入院。嚥下障害が認められた。患者は食べたくないと訴えている。嚥下訓練を行い、ミキサー食を摂取できるようになった。栄養ケアの記録とその内容の組み合わせである。正しいものを1つ。

 

1.主観的情報  ――― 80歳
2.客観的情報  ――― 食べたくない
3.アセスメント ――― 嚥下訓練を行った
4.計画     ――― 脳梗塞の既往
5.退院時要約  ――― ミキサー食を摂取出来るようになった

 

 

B.医師から1800㎉/日の指示で、糖尿病患者に対する栄養指導を行った。患者は、40歳独身男性。BMI26、HbA1c8.0。食事は購入した総菜中心とのことだった。現在のエネルギー摂取量は2200㎉/日。この症例におけるSOAPと記録の組み合わせで、正しいものを1つ。

 

1.S ――― 医師の指示エネルギー量1800㎉/日
2.S ――― HbA1c8.0
3.O ――― 食事は購入した総菜中心
4.A ――― エネルギー摂取量の過剰
5.P ――― 現在のエネルギー摂取量は2200㎉/日

 

 

C.SOAPとその記載内容の組み合わせである。正しいものを1つ。

 

1.S ――― 低栄養状態である
2.O ――― 血清アルブミン値2.8g/dL
3.A ――― 家に帰りたい
4.A ――― 嚥下調整食の指導
5.P ――― 水を飲む時にむせる

 

 

D.78歳女性。BMI17.5。大腿骨頸部骨折にて入院。入院前から歩いて買い物に出かけるのが大変だったと訴えており、朝食はバナナ1本、昼食・夕食は配食サービス1食分を2回に分けて食べていた。エネルギー摂取量不足であった。1日の目標エネルギー量は、1400㎉である。SOAPとその内容の組み合わせである。正しいものを1つ。

 

1.S ――― BMI17.5
2.O ――― 目標エネルギー量は、1400㎉
3.A ――― 朝食はバナナ1本
4.A ――― エネルギー摂取量不足
5.P ――― 歩いて買い物に出かけるのが大変

 

 

E.45歳男性。口渇で来院。HbA1C9.2。1日の聞き取りによるエネルギー摂取量は2200㎉だった。1日の目標エネルギー量は、1800㎉と算出された。エネルギー摂取量の適正化を目指すために、患者本人に食事内容を記録してもらう事とした。SOAPとその内容の組み合わせである。正しいものを1つ。

 

1.S ――― 目標エネルギー量は、1800㎉/日
2.O ――― HbA1C9.2
3.A ――― 食事内容を記録してもらう
4.P ――― 口渇
5.P ――― エネルギー摂取量は2200㎉/日

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


続いて回答と解説。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


A.正答5

 

1.
「客観的情報」  ――― 80歳

 

2.
「主観的情報」  ――― 食べたくない

 

3.
「退院時要約」  ――― 嚥下訓練を行った

 

4.
「客観的情報」  ――― 脳梗塞の既往

 

5.正答
退院時要約  ――― ミキサー食を摂取出来るようになった

 


B.正答4

 

1.
「P」 ――― 医師の指示エネルギー量1800㎉/日

 

2.
「O」 ――― HbA1c8.0

 

3.
「S」 ――― 食事は購入した総菜中心

 

4.正答
A ――― エネルギー摂取量の過剰

 

5.
「O」 ――― 現在のエネルギー摂取量は2200㎉/日


SOAP:問題志向型診記録(PORM)の中の経過記録の記録様式。

 

S:主観的データ(Subject Data)患者が直接訴えたことを記録

 

O:客観的データ(Objective Data)患者を観察して得られる症状や身体所見、血液や尿の検査所見など客観的に得られる情報を記録

食事摂取状況の観察は、患者の訴えではなく、看護師または栄養士の観察によって得られるデータのためOとして記録する。

 

A:評価(Assessment)SおよびOのデータに基づいて、その問題リストについて評価

例えば、低アルブミン血症という問題リストに対して、栄養ケア計画を立てて実施したが、その効果はどうであったか、改善したのかしなかったのか、改善しなかったとするとその原因は何かなどを考えて記録する。

 

P:計画(Plan)Aに基づいて、問題解決のための計画を記載する。場合によっては初期計画で立てた栄養ケア計画を見直すこともある。

 

このような問題の考え方は、「誰が」話しているのか?データを提示したのか?計画を立てたのか?というような、「誰」という主語部分を抑えると正解にたどり着きやすいですので、文章に惑わされないようにしていきましょう。

 

 

C.正答2

 

1.
「A」 ――― 低栄養状態である

 

2.正答
O ――― 血清アルブミン値2.8g/dL

 

3.
「S」 ――― 家に帰りたい

 

4.
「P」 ――― 嚥下調整食の指導

 

5.
「O」 ――― 水を飲む時にむせる

 


D.正答4

 

1.
「O」 ――― BMI17.5

 

2.
「P」 ――― 目標エネルギー量は、1400㎉

 

3.
「O」 ――― 朝食はバナナ1本

 

4.正答
A ――― エネルギー摂取量不足

 

5.
「S」 ――― 歩いて買い物に出かけるのが大変

 


E.正答2

 

1.
「P」 ――― 目標エネルギー量は、1800㎉/日

 

2.正答
O ――― HbA1C9.2

 

3.
「P」 ――― 食事内容を記録してもらう

 

4.
「S」 ――― 口渇

 

5.
「O」 ――― エネルギー摂取量は2200㎉/日

 


今回は以上。

繰り返しが大事です!
何回繰り返すの?
正答を導きだすための理論を身につけるまでです。

頑張っていきましょう!!