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栄養・食事療法と栄養補給法、モニタリングと再評価についての問題 5問【管理栄養士国家試験過去問解説】

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A.静脈栄養補給法に関する記述である。正しいものを1つ。

 

1.末消静脈栄養では、1日に2,000㎉の輸液を行なう事ができる。
2.末消静脈栄養では、血漿浸透圧の5倍濃度の溶液を投与できる。
3.末消静脈栄養では、アミノ酸濃度30%の溶液を投与できる。
4.中心静脈栄養の基本輸液剤には、セレンが含まれる。
5.中心静脈栄養では、ビタミンB1の投与が必要である。

 

 

B.静脈栄養法に関する記述である。正しいものを1つ。

 

1.末梢静脈栄養法では、1日に2,000㎉を投与できる。
2.末梢静脈栄養法で投与できるアミノ酸濃度は、30%である。
3.中心静脈栄養法は、1週間以上は実施できない。
4.中心静脈栄養法の基本輸液剤には、亜鉛が含まれる。
5.中心静脈栄養法は、在宅では実施できない。

 

 

C.抹消静脈栄養法に関する記述である。正しいものを1つ。

 

1.1日に2,000㎉を投与できる。
2.アミノ酸濃度20%の溶液を投与できる。
3.脂肪乳剤は、1g/㎏標準体重/時で投与できる。
4.ブドウ糖濃度30%の溶液を投与できる。
5.浸透圧300mOsm/Lの溶液を投与できる。

 

 

D.25%ブドウ糖基本輸液1,200ml(1,200㎉)、総合アミノ酸製剤600ml(400㎉、窒素量9g)、20%脂肪乳剤100ml(200㎉)を投与した。この時のNPC/N(非たんぱく質カロリー窒素比)である。正しいものを1つ。

 

1.44
2.67
3.133
4.156
5.200

 

 

E.長期絶食患者への栄養補給開始後のモニタリングに関する記述である。誤っているものを1つ。

 

1.リフィーディング症候群の評価には、血清リン値を用いる。
2.エネルギー投与量の評価には、体重の変化を用いる。
3.たんぱく質投与量の評価には、窒素出納を用いる。
4.糖質投与量の評価には、血清クレアチニン値を用いる。
5.水分投与量の評価には、水分出納を用いる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


続いて回答と解説。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


A.正答5

 

1.
末消静脈栄養では、1日に「1,000㎉の輸液」を行なう事ができる。

 

2.
末消静脈栄養では、血漿浸透圧の「3倍濃度の溶液」を投与できる。

 

血漿浸透圧の約3倍である900mOsm/㎏を上限とする。

 

3.
末消静脈栄養では、「アミノ酸濃度10%の溶液」を投与できる。

 

4.
中心静脈栄養の基本輸液剤には、セレンが「含まれない」。

 

長期にわたる中心静脈栄養で欠乏症が懸念される微量元素(鉄、マンガン亜鉛、銅、ヨウ素)を含有する。
どちらの輸液にも含まれていない微量元素として、セレン、クロムがある。

 

5.正答
中心静脈栄養では、ビタミンB1の投与が必要である。

 

 

B.正答4

 

1.
末梢静脈栄養法では、「1日に1,000㎉」を投与できる。

 

2.
末梢静脈栄養法で投与できる「アミノ酸濃度は、10%」である。

 

3.
中心静脈栄養法は、1週間以上は「実施できる」。

 

中心静脈栄養法は長期実施する事が目的で、2週間以上実施可能。

 

4.正答
中心静脈栄養法の基本輸液剤には、亜鉛が含まれる。

 

5.
中心静脈栄養法は、在宅では「実施できる」。

 


C.正答5

 

1.
「1日に1,000㎉」を投与できる。

 

2.
アミノ酸濃度10%」の溶液を投与できる。

 

3.
脂肪乳剤は、「0.1g/㎏標準体重/時以下」で投与できる。

 

4.
ブドウ糖濃度10%の溶液」を投与できる。

 

5.正答
浸透圧300mOsm/Lの溶液を投与できる。

 

末消静脈栄養法では、ヒトの血漿浸透圧(約280mOsm/L)の3倍以下(約900mOsm/L以下)の溶液を投与する事が出来る。

 

 

D.正答4

 

4.156

 

NPC/N=非たんぱく質カロリー(㎉)÷窒素量(g)で計算する。

 

今回、非たんぱく質カロリーに該当するのは「ブドウ糖基本輸液1200㎉」と「乳脂肪剤200㎉」のため、

NPC/N=(1200㎉+200㎉)÷9=約156㎉

となる。

 


E.正答4

 

4.糖質投与量の評価には、「血糖値」を用いる。

 

クレアチニン:筋肉に含まれるたんぱく質の一種であるクレアチンが、筋肉を動かすエネルギーとして使われた後の老廃物。 腎臓の糸球体でろ過されて尿の中に排出される。
クレアチニンが排出されるのは腎臓からのみで、腎臓の働きが低下すると尿の中にクレアチニンが排出される量が減るため、血清クレアチニン値が上昇する。

 


今回は以上。

繰り返しが大事です!
何回繰り返すの?
正答を導きだすための理論を身につけるまでです。

頑張っていきましょう!!