成長期(幼児期・学童期)についての問題 3問【管理栄養士国家試験過去問解説】
今日も楽しく!
知識を身に着けていきましょう!!
質問等ありましたら、コメント欄にお気軽にどうぞ
A.幼児期(3~5歳)の生理的特徴に関する記述である。正しいものを1つ。
1.頭囲は、胸囲より大きい。
2.体重1㎏当たりのエネルギー必要量は、成人と同程度である。
3.1年間当たりの体重増加量は、乳児期より高い。
4.1分当たりの呼吸数は、乳児期より多い。
5.咀嚼機能は、3歳頃に獲得される。
B.幼児期に関する記述である。正しいものを1つ。
1.1年間の体重増加量は、乳児期より大きい。
2.体脂肪率は、乳児期に比べて高くなる。
3.カウプ指数による肥満判定基準は、男女によって異なる。
4.貧血の主な原因は、鉄欠乏である。
5.間食は、総エネルギー摂取量の約30%とする。
C.学童期のエネルギーと肥満に関する記述である。正しいものを1つ。
1.基礎代謝基準値(㎉/㎏体重/日)は、幼児期より低い。
2.推定エネルギー必要量は、基礎代謝量(㎉/日)と身体活動レベルの積である。
3.原発性肥満より二次性肥満が多い。
4.学童期の肥満は、成人期の肥満に移行しにくい。
5.肥満傾向児の割合は、高学年より低学年で高い。
続いて回答と解説。
A.正答5
1.
「胸囲は、頭囲より」大きい。
1歳頃に頭囲と胸囲がほぼ同じとなり、それ以降は栄養状態に問題が無ければ、胸囲の方が大きくなっていく。
2.
体重1㎏当たりのエネルギー必要量は、「成人に比べ高い」。
幼児は成人よりも基礎代謝基準値が高く、組織増加に伴うエネルギー必要量も必要となる。
3.
1年間当たりの体重増加量は、乳児期より「低い」。
4.
1分当たりの呼吸数は、乳児期より「少ない」。
脈拍数は成長とともに(年齢とともに)減少する。
新生児・・・120~140拍/分
幼児・・・100~110拍/分
成人・・・75~80拍/分
5.正答
咀嚼機能は、3歳頃に獲得される。
咀嚼機能は、乳歯が生えそろう3歳頃までに獲得される。
B.正答4
1.
1年間の体重増加量は、乳児期より「小さい」。
生まれてからの1年間の増加量が非常に大きく、出生時に約3kgだった体重が、1歳には3倍の約9kgとなる。
2.
体脂肪率は、乳児期に比べて「低くなる」。
筋肉・骨格の発育と運動量の増加による皮下脂肪の減少がみられるため、体脂肪率は乳児期に比べて低くなる。
3.
カウプ指数による肥満判定基準は、男女によって「同一」。
4.正答
貧血の主な原因は、鉄欠乏である。
5.
間食は、総エネルギー摂取量の「10~20%」とする。
C.正答1
1.正答
基礎代謝基準値(㎉/㎏体重/日)は、幼児期より低い。
2.
推定エネルギー必要量は、「基礎代謝量(㎉/日)×身体活動レベル+エネルギー蓄積量」で算出される。
3.
「二次性肥満より、原発性肥満」が多い。
原発性肥満:生活習慣や遺伝的要因によって起こる肥満
二次性肥満:現認となる基礎疾患があり、二次的(副作用的)に起こる肥満
4.
学童期の肥満は、成人期の肥満に「移行しやすい」。
痩せてる人が太るのを見た事があっても、太っていた人が痩せて変わったのをみると、とてもインパクトを受けると思います。小さい頃から肥満の人は、そのままの生活習慣を継続するので、なかなか痩せにくい。
5.
肥満傾向児の割合は、「低学年より高学年」で高い。
今回は以上。
繰り返しが大事です!
何回繰り返すの?
正答を導きだすための理論を身につけるまでです。
頑張っていきましょう!!