管理栄養士国家試験合格に向けてチャレンジする人を応援するブログ

独学で学習を進める人をはじめ、受験勉強中の悩みを解消するための情報をお伝えしていきます。

新生児期・乳児期の栄養アセスメントと栄養ケアについての問題 4問【管理栄養士国家試験過去問解説】

今日も楽しく!
知識を身に着けていきましょう!!
質問等ありましたら、コメント欄にお気軽にどうぞ

 


A.離乳の進め方に関する記述である。正しいものを1つ。

 

1.哺乳反射が活発になってきたら、離乳食を開始する。
2.離乳を開始して1カ月を過ぎた頃から、離乳食は1日3回にする。
3.歯ぐきでつぶせる固さのものを与えるのは、生後9カ月頃からである。
4.はちみつは、生後9カ月頃より与えてよい。
5.玉子は、卵白から全卵へ進めていく。

 

 

B.離乳の進め方に関する記述である。正しいものを1つ。

 

1.離乳の開始時に、果汁を与える事が必要である。
2.離乳の開始とは、なめらかにすりつぶした食物を初めて与えた時を言う。
3.離乳の開始後、ほぼ1カ月間は、離乳食を1日2回与える。
4.調味料は、離乳食の開始時から必要である。
5.母乳は、離乳の開始後与えないようにする。

 

 

C.離乳の進め方に関する記述である。正しいものを1つ。

 

1.探索反射が活発になってきたら、離乳食を開始する。
2.離乳食を開始したら、母乳をフォローアップミルクに置き換える。
3.離乳食開始後1カ月頃には、1日3回食にする。
4.生後7~8カ月頃(離乳中期)には、舌でつぶせる固さの食事を与える。
5.離乳期には、手づかみ食べをさせない。

 

 

D.R保育所に勤務する管理栄養士である。入所時のJさんは、生後12カ月、男児。身長と体重は身体発育曲線に沿って成長している。最近、食事について興味を持ち、自分で食べたがるようになった。Aさんの食事に関する保護者への助言である。最も適切なものを1つ。

 

1.スプーンの利用を推奨する。
2.手づかみ食べの出来る食事を推奨する。
3.こぼさない食べ方を推奨する。
4.子供だけを先に食べさせるように推奨する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


続いて回答と解説。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


まず、離乳食についての解説。

 

離乳:成長に伴い、母乳または育児用ミルク等の乳汁だけでは不足してくるエネルギーや栄養素を補完するために、乳汁から幼児食に移行する過程


離乳の開始:哺乳反射が減弱してきた頃に、なめらかにすりつぶした状態の食物を初めて与えた時をいい、時期としては、生後5~6ヵ月頃となる。

 

離乳初期(生後5~6カ月頃)
食べ方の目安:1日1回、1さじずつ、なめらかにすりつぶした状態のものを与える
離乳食に慣れてきたら野菜・果物を、さらに慣れたら豆腐や白身魚、固ゆでした卵黄などと種類を増やす

 

離乳中期(生後7~8カ月頃)
食べ方の目安:1日2回、舌でつぶせる固さのものを与える
離乳食が進むにつれ、魚は白身魚から赤身魚、青皮魚へ、卵は卵黄から全卵へと進める

 

離乳後期(生後9~11カ月頃)
食べ方の目安:歯ぐきでつぶせる程度の固さのものを与える
離乳が順調に進まず鉄欠乏のリスクが高い場合や、適当な体重増加が見られない場合に必要に応じてフォローアップミルクを付加する。

 

※フォローアップミルクはプラスαのものであるため、ミルクを主食とするものではなく、サプリであったり副菜のようなイメージを持っていただけると良いです。


離乳完了期(生後12~18カ月頃)
食べ方の目安:1日3回の他に、1日1~2回の捕食を必要に応じて与え、歯ぐきで噛める程度の固さのものを与える
牛乳を飲用として与える場合は、1歳を過ぎてからが望ましい
蜂蜜は、乳児ボツリヌス症を引き起こすリスクがあるため、1歳を過ぎるまでは与えてはなりません。


離乳の完了:形のある食物をかみつぶすことができるようになり、エネルギーや栄養素の大部分が母乳または育児用ミルク以外の食物から摂取できるようになった状態

 

※母乳・育児用ミルクを飲んでいない・飲んではいけない訳ではない。

 

 

A.正答3

 

1.
哺乳反射が「減弱してきたら」、離乳食を開始する。

 

2.
離乳を開始して1カ月を過ぎた頃から、離乳食は「1日2回」にする。

 

3.正答
歯ぐきでつぶせる固さのものを与えるのは、生後9カ月頃からである。

 

4.
はちみつは、生後「満1歳以降」より与えてよい。

 

5.
玉子は、「卵黄」から全卵へ進めていく。

 


B.正答2

 

1.
離乳の開始時に、果汁を与える事が「必要ない」。

 

果汁に栄養学的な意義は認められていない。

 

2.正答
離乳の開始とは、なめらかにすりつぶした食物を初めて与えた時を言う。

 

3.
離乳の開始後、ほぼ1カ月間は、離乳食を「1日1回」与える。

 

4.
調味料は、離乳食の開始時から「必要ない」。

 

5.
母乳は、離乳の開始後「子供の欲するままに与える」。

 


C.正答4

 

1.
探索反射が「減弱」になってきたら、離乳食を開始する。

 

2.
離乳食を開始したら、「母乳は子供の欲するままに与える」。

 

3.
離乳食開始後1カ月頃には、「1日2回食」にする。

 

4.正答
生後7~8カ月頃(離乳中期)には、舌でつぶせる固さの食事を与える。

 

5.
離乳期には、手づかみ食べを「積極的にさせる」。

 


D.正答2

 

2.手づかみ食べの出来る食事を推奨する。

 

手づかみ食べは、目と手と口の協調運動で、摂食機能の発達の上で重要な役割を果たす。Jさんは、食事について興味を持ち、自分で食べたがるようになってきてるため、保護者への助言としては、手づかみ食べのできる食事を推奨する事が最適と言える。

 

 

 

今回は以上。

繰り返しが大事です!
何回繰り返すの?
正答を導きだすための理論を身につけるまでです。

頑張っていきましょう!!