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妊娠期・授乳期の栄養アセスメントと栄養ケアについての問題 3問【管理栄養士国家試験過去問解説】

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A.妊産婦の身体と食生活・生活習慣に関する記述である。誤っているものを1つ。

 

1.妊娠前からの健康的なからだづくりを推奨する。
2.非妊娠時にBMI18.5㎏/㎡未満で会った妊婦の推奨体重増加量は、7㎏未満である。
3.主食を中心にエネルギーを摂る。
4.多様な食品を組み合わせてカルシウムを摂る。
5.妊婦の喫煙は、低出生体重児のリスクとなる。

 

 

B.妊娠期の栄養に関する記述である。正しいものを1つ。

 

1.胎児の神経管閉鎖障害の発症リスクを低減させるために、妊娠前からビタミンCを付加的に摂取する。
2.妊娠悪阻は、ウェルニッケ脳症の原因になる。
3.β-カロテンの大量摂取は、胎児奇形をもたらす。
4.妊娠中の低体重は、産後の乳汁産生不足の原因にならない。
5.鉄の需要は、妊娠初期に比べ、後期に低下する。

 

 

C.妊娠期の糖代謝異常に関する記述である。誤っているものを1つ。

 

1.妊娠糖尿病とは、妊娠中に発症した明らかな糖尿病の事を言う。
2.妊娠糖尿病の診断基準は、非妊娠時の糖尿病の診断基準とは異なる。
3.妊娠糖尿病では、巨大児を出産する可能性が高い。
4.肥満は、妊娠糖尿病発症のリスク因子である。
5.糖尿病合併妊娠では、インスリン療法を行う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


続いて回答と解説。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


A.正答2

 

2.非妊娠時にBMI18.5㎏/㎡未満で会った妊婦の推奨体重増加量は、「9~12㎏」である。

 

体格区分が「低体重(やせ)」の場合9~12㎏、「ふつう」の場合7~12㎏、「肥満」の場合は個別対応

 


B.正答2

 

1.
胎児の神経管閉鎖障害の発症リスクを低減させるために、妊娠前から「葉酸」を付加的に摂取する。

 

2.正答
妊娠悪阻は、ウェルニッケ脳症の原因になる。

 

ビタミンB1摂取不足により、ウェルニッケ脳症リスクが高まる。

 

<悪阻(読み:おそ・つわり)>
妊娠5週目頃から起こる食欲不振、吐き気、嘔吐などの消化器系の異常のこと。
妊娠したことで伴う生理的変化であり、全妊婦の50~80%にみられる。
早朝や空腹時に強い症状が出て、脱水症状や栄養障害等をきたす事がある。
通常は妊娠12~16週目頃までに自然に消えるが、個人差が大きく、一度消失しても後期に再発することもある(後期悪阻)。

 

3.
「レチノール」の大量摂取は、胎児奇形をもたらす。

 

β-カロテンのビタミンAとしての生体利用率は1/12のため、過剰摂取による健康障害は認められていない。

 

レチノール活性当量(μgRAE)
=レチノール(μg)
+β─カロテン(μg)×1/12
+α─カロテン(μg)×1/24
+β─クリプトキサンチン(μg)×1/24
+その他のプロビタミン A カロテノイド(μg)×1/24

 

4.
妊娠中の低体重は、産後の乳汁産生不足の「原因になる」。

 

5.
鉄の需要は、妊娠初期に比べ、後期に「上昇」する。

 

妊娠時の鉄の付加量(㎎)
初期:+2.5
中期:+9.5
後期:+9.5

 

 

C.正答1

 

1.妊娠糖尿病とは、妊娠中に発症した明らかな糖尿病の事を言う。

 

妊娠糖尿病:妊娠中に初めて発見・発症した、糖尿病にいたっていない糖代謝異常の事。

 

 

今回は以上。

繰り返しが大事です!
何回繰り返すの?
正答を導きだすための理論を身につけるまでです。

頑張っていきましょう!!