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循環器系についての問題 3問【管理栄養士国家試験過去問解説】

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A.循環器系の構造と機能に関する記述である。正しいものを1つ。

 

1.門脈を流れる血液は、動脈血である。
2.肺動脈を流れる血液は、動脈血である。
3.副交感神経の興奮により、心拍数は増加する。
4.抹消の血管が収縮すると、血圧は上昇する。
5.胸管は、左鎖骨下動脈に流入する。

 


B.循環器系の構造と機能に関する記述である。正しいものを1つ。

 

1.僧帽弁を通る血液は、動脈血である。
2.肺静脈を流れる血液は、静脈血である。
3.左心室の壁厚は、右心室の壁厚より薄い。
4.交感神経の興奮は、心拍数を低下させる。
5.アンジオテンシンⅡは、血圧を低下させる。

 

 

C.循環器系の疾患と病態に関する記述である。正しいものを1つ。

 

1.狭心症は、肺塞栓を引き起こす。
2.心筋梗塞は、心室細動を引き起こす。
3.下肢の動脈閉塞は、脳塞栓を引き起こす。
4.冠動脈血栓は、ラクナ梗塞を引き起こす。
5.低血圧は、脳出血を引き起こす。

 

 

 

 

 

 


続いて回答と解説。

 

 

 

 

 

 

A.正解4

 

1.
門脈を流れる血液は、「静脈血」である。

 

門脈は、消化管からの栄養に富んだ血液を集め、肝臓に送り込む血管である。
血管内には酸素分圧の低い静脈血が流れている。

 

2.
肺動脈を流れる血液は、「静脈血」である。

 

肺動脈:心臓の右心室から肺へ血液を送り出す動脈であり、静脈血(脱酸素化された血液)を運ぶ唯一の動脈である。血中の酸素量が一番少ない箇所。

肺静脈:肺より心臓の左心房に戻る静脈のこと。 肺静脈は肺の機能血管であり、肺で酸素を補給された動脈血を運んでいる。血中の酸素量が一番多い箇所。

 

3.
副交感神経の興奮により、心拍数は「減少」する。

 

4.
正答
抹消の血管が収縮すると、血圧は上昇する。

 

血液を全身に行き渡らせるためにも、血液に与える圧力を強くしていきます。

 

5.
胸管は、左鎖骨「下静脈」に流入する。

 

胸管:リンパ管の主幹。下半身および左上半身のリンパを集める。腸リンパ管・腰リンパ管の合流点から、脊柱に沿って上り、左の鎖骨下で静脈に連絡するまでの部分。

 

鎖骨下静脈:左右両側にあって鎖骨の下、第1肋骨の上を通る比較的大きな静脈。鎖骨下静脈と内頸静脈の合流地点(静脈角)には体内の大半のリンパ液が合流している。

 

鎖骨下動脈:胸郭の上部を走行する比較的大きな動脈であり、主に頭や腕への栄養を供給している。

 


B.正解1

 

1.
正答
僧帽弁を通る血液は、動脈血である。

 

僧帽弁(左房室弁):心臓の左心房と左心室の間にある弁。肺(静脈)から送られてきた血液はここを通るため、酸素分圧の高い動脈血が通る事になる。

 

2.
肺静脈を流れる血液は、「動脈血」である。

 

3.
心室の壁厚は、右心室の壁厚より「厚い」。

 

全身に送り出すための圧力が必要となるため、左心室の壁厚は厚くなっています。。

 

4.
交感神経の興奮は、心拍数を「上昇」させる。

 

5.
アンジオテンシンⅡは、血圧を「上昇」させる。

 

アンジオテンシン血漿中に存在する血圧上昇作用を持つオリゴペプチド。

<補足>
アンジオテンシンⅡは、細動脈の平滑筋を収縮させバソプレシンを分泌促進することなどによって体内で最も強力に血圧を高める作用物質となり、副腎皮質の球状帯に作用してアルドステロンの合成と分泌を促進します。その結果、ナトリウムの貯留から循環血流が増えて血圧の上昇が起こります。

 


C.正解2

 

1.
「深部静脈血栓」は、肺塞栓を引き起こす。

 

肺閉栓(エコノミークラス症候群):深部静脈で生じた血栓が、血液の流れによって肺へと移動し、肺の血管をふさぐ事。

 

狭心症:心臓の筋肉(心筋)に供給される酸素が不足するために胸部に一時的な痛みや圧迫感が起きる病気

 

2.
正答
心筋梗塞は、心室細動を引き起こす。

 

心筋梗塞:心筋に血液と酸素を送る冠動脈が動脈硬化で硬くなり、心筋に血液を送ることができない状態になることで、心筋が酸素不足に陥り壊死を起こしてしまう状態。

 

心室細動不整脈の一種であり、心臓の心室が小刻みに震えて全身に血液を送ることができない状態。

 

不整脈 :一連の心拍が不規則、速すぎる(頻脈)、遅すぎる(徐脈)、あるいは心臓内で電気刺激が異常な経路で伝わるなど、心拍リズムの異常のことを指す。 不整脈の最も一般的な原因は心臓の病気(心疾患)。

 

3.
「心臓内部で形成された血栓」は、脳塞栓を引き起こす。

 

脳塞栓(のうそくせん): 不整脈、心臓弁膜症、心筋梗塞などにより、局所に血栓(血液のかたまり)ができ、それが脳まで達して血管をふさいでしまった状態

 

4.
「高血圧」は、ラクナ梗塞を引き起こす。

 

ラクナ梗塞(穿通枝梗塞):脳梗塞の中で最も多いタイプの脳梗塞で、脳の中の穿通枝(せんつうし)という200μm程度の細い血管が詰まって起こる病気

 

5.
「高血圧」は、脳出血を引き起こす。

 

脳出血(脳溢血(のういっけつ))>

脳の動脈が破れて脳の中に出血した状態。脳の血管から流れ出た血液が、脳内の神経細胞を圧迫することで障害が起き、頭痛や手足のまひ、言語障害意識障害などの症状を引き起こす。
原因としては、高血圧が最も多い。

 

 


今回は以上。
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