核酸の構造・機能についての問題4問「管理栄養士国家試験過去問」
今回は問題→問題→・・・ってした後に回答・解説を載せてみます。こっちがいいかも?
A.核酸の構造と機能に関する記述で、正しいのを1つ。
1.ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)法にはプライマーが必要である。
2.プロモーターは、mRNAの移動に必要である。
3.rRNA(リボソームRNA)は、脂肪酸を運ぶ。
4.イントロンは、たんぱく質に翻訳される。
5.DNA分子中のシトシンに対応する相補的塩基は、アデニンである。
B.核酸の構造と機能に関する記述で、正しいのを1つ。
1.RNA鎖は、2重らせん構造をとる。
2.DNA鎖中でアデニンに対応する相補的塩基は、シトシンである。
3.ヌクレオチドは、六炭糖を含む。
4.DNAからmRNA(伝令RNA)が合成される過程を、翻訳という。
5.尿酸は、プリン体の代謝産物である。
C.核酸とその分解産物に関する記述で、最も適当なものを1つ。
1.核酸はペプチドに分解される。
2.ヌクレオチドは、構成糖として六炭糖を含む。
3.シトシンは、プリン塩基である。
4.アデニンの最終代謝産物は、尿酸である。
5.尿酸の排泄は、アルコール摂取により促進される。
D.核酸およびたんぱく質の構造と機能に関する記述で、正しいのを1つ。
1.アデノシン3-リン酸(ATP)は、ヌクレオチドである。
2.イントロンは、RNAポリメラーゼにより転写されない。
3.アミノ酸を指定するコドンは、20種類である。
4.タンパク質の変性では、一次構造が変化する。
5.プロテインキナーゼは、たんぱく質脱リン酸化酵素である。
1.RNA鎖は、2重らせん構造をとる。
2.DNA鎖中でアデニンに対応する相補的塩基は、シトシンである。
3.ヌクレオチドは、六炭糖を含む。
4.DNAからmRNA(伝令RNA)が合成される過程を、翻訳という。
5.尿酸は、プリン体の代謝産物である。
C.核酸とその分解産物に関する記述で、最も適当なものを1つ。
1.核酸はペプチドに分解される。
2.ヌクレオチドは、構成糖として六炭糖を含む。
3.シトシンは、プリン塩基である。
4.アデニンの最終代謝産物は、尿酸である。
5.尿酸の排泄は、アルコール摂取により促進される。
D.核酸およびたんぱく質の構造と機能に関する記述で、正しいのを1つ。
1.アデノシン3-リン酸(ATP)は、ヌクレオチドである。
2.イントロンは、RNAポリメラーゼにより転写されない。
3.アミノ酸を指定するコドンは、20種類である。
4.タンパク質の変性では、一次構造が変化する。
5.プロテインキナーゼは、たんぱく質脱リン酸化酵素である。
A.正解1
1.
PCR検査は、コロナウイルス感染診断に使われている方法の一つというとイメージしやすいかも。特定のDNAを増幅させて解析や遺伝子操作等をしやすくする方法。
PCRで必要なのはプライマー(DNAオリゴヌクレオチド・核酸の断片)とDNAポリメラーゼ(DNAを合成する酵素)。
という事で正答。
PCR検査は、コロナウイルス感染診断に使われている方法の一つというとイメージしやすいかも。特定のDNAを増幅させて解析や遺伝子操作等をしやすくする方法。
PCRで必要なのはプライマー(DNAオリゴヌクレオチド・核酸の断片)とDNAポリメラーゼ(DNAを合成する酵素)。
という事で正答。
2.
遺伝情報の流れとして、DNAからRNAを経てたんぱく質が作られていきます。
DNA→転写(RNAポリメラーゼ)→RNA→翻訳(リボソーム・tRNA)→たんぱく質
細かく言うと転写開始に関わる-10配列および-35配列をプロモーター(promoter)と言います。
遺伝情報の流れとして、DNAからRNAを経てたんぱく質が作られていきます。
DNA→転写(RNAポリメラーゼ)→RNA→翻訳(リボソーム・tRNA)→たんぱく質
細かく言うと転写開始に関わる-10配列および-35配列をプロモーター(promoter)と言います。
3.
rRNA、mRNA、tRNAはすべてRNAです。RNAを機能・役割によって分類した呼び名が、rRNA、mRNA、tRNAとなります。
mRNAは遺伝情報をDNAから受け取って(コピーして)、タンパク質を作る場所(リボソーム)まで移動します。DNAの遺伝情報がmRNAにコピーされることを転写
tRNAの役割は2つ。運ぶこと・識別することで、tRNAはアミノ酸をmRNAまで運びます
rRNAの役割は、タンパク質をつくることです。正確には、タンパク質合成を触媒すること
rRNA、mRNA、tRNAはすべてRNAです。RNAを機能・役割によって分類した呼び名が、rRNA、mRNA、tRNAとなります。
mRNAは遺伝情報をDNAから受け取って(コピーして)、タンパク質を作る場所(リボソーム)まで移動します。DNAの遺伝情報がmRNAにコピーされることを転写
tRNAの役割は2つ。運ぶこと・識別することで、tRNAはアミノ酸をmRNAまで運びます
rRNAの役割は、タンパク質をつくることです。正確には、タンパク質合成を触媒すること
5.
DNA分子中において、「アデニンとチミン」「グアニンとシトシン」が相補的塩基対を形成する。
私は「アッチとグアシ」という感じで頭文字をとって覚えてました。
DNA分子中において、「アデニンとチミン」「グアニンとシトシン」が相補的塩基対を形成する。
私は「アッチとグアシ」という感じで頭文字をとって覚えてました。
B.正解5
1.
RNA鎖は1本鎖、DNA鎖は2本鎖(らせん状)
RNA鎖は1本鎖、DNA鎖は2本鎖(らせん状)
2.
DNA分子中において、「アデニンとチミン」「グアニンとシトシン」が相補的塩基対を形成する。
私は「アッチとグアシ」という感じで頭文字をとって覚えてました。(←ゴリ押し)
DNA分子中において、「アデニンとチミン」「グアニンとシトシン」が相補的塩基対を形成する。
私は「アッチとグアシ」という感じで頭文字をとって覚えてました。(←ゴリ押し)
4.
翻訳ではなく「転写」が正解
DNA→転写(RNAポリメラーゼ)→RNA→翻訳(リボソーム・tRNA)→たんぱく質
5.
正答。
参考
プリン体→①→ヒポキサンチン→①→キサンチン→尿酸
①の過程で「キサンチンオキシダーゼ」という酵素が作用する。
翻訳ではなく「転写」が正解
DNA→転写(RNAポリメラーゼ)→RNA→翻訳(リボソーム・tRNA)→たんぱく質
5.
正答。
参考
プリン体→①→ヒポキサンチン→①→キサンチン→尿酸
①の過程で「キサンチンオキシダーゼ」という酵素が作用する。
C.正解4
3.
シトシンは「ピリミジン塩基」。
プリン塩基 :アデニン・グアシン
ピリミジン塩基:チミン ・シトシン・ウラシル
シトシンは「ピリミジン塩基」。
プリン塩基 :アデニン・グアシン
ピリミジン塩基:チミン ・シトシン・ウラシル
4.
正答
プリン塩基であるアデニン・グアシンの最終代謝産物が尿酸
正答
プリン塩基であるアデニン・グアシンの最終代謝産物が尿酸
5.
抑制されます。
アルコールの利尿作用により、
・尿酸が濃縮される
・乳酸が増加し尿酸排泄が低下
・ATPを消費してアデニンヌクレオチドの分解亢進
・アルコールによるプリン体摂取機会増
こういった事で血清尿酸値が上昇します。
抑制されます。
アルコールの利尿作用により、
・尿酸が濃縮される
・乳酸が増加し尿酸排泄が低下
・ATPを消費してアデニンヌクレオチドの分解亢進
・アルコールによるプリン体摂取機会増
こういった事で血清尿酸値が上昇します。
D.正解1
1.
「ヌクレオシドにリン酸基が結合した物質」が「ヌクレオチド」。
「ヌクレオシド」は五単糖の1位にプリン塩基またはピリミジン塩基がグリコシド結合したもの。
ATPは塩基と五炭糖(ヌクレオシド)とリン酸が3つ結合した「ヌクレオチド」
「ヌクレオシドにリン酸基が結合した物質」が「ヌクレオチド」。
「ヌクレオシド」は五単糖の1位にプリン塩基またはピリミジン塩基がグリコシド結合したもの。
ATPは塩基と五炭糖(ヌクレオシド)とリン酸が3つ結合した「ヌクレオチド」
2.
転写されます。
DNAから転写された「mRNA前駆体」(hnRNA)には、たんぱく質合成に必要な「エキソン」と不必要な「イントロン」がセットになってます。
その後、スプライシングの過程でイントロンが切り捨てられ、エキソンのみを連結させた「mRNA」が生成する。
転写されます。
DNAから転写された「mRNA前駆体」(hnRNA)には、たんぱく質合成に必要な「エキソン」と不必要な「イントロン」がセットになってます。
その後、スプライシングの過程でイントロンが切り捨てられ、エキソンのみを連結させた「mRNA」が生成する。
4.
タンパク質の変性とは、加熱やpHの変化、高濃度の塩の存在により、タンパク質の高次構造が不可逆的な変化を起こして活性を失ったり不溶性になったりする現象。
熱変性、酸・アルカリ変性、変性剤変性、低温変性、圧力変性などが知られています。5.
プロテインキナーゼ :たんぱく質リン酸化酵素 たんぱく質とリン酸を合成→リン酸化たんぱく質
プロテインホスファターゼ:たんぱく質脱リン酸化酵素 リン酸化たんぱく質とリン酸を分解→たんぱく質
タンパク質の変性とは、加熱やpHの変化、高濃度の塩の存在により、タンパク質の高次構造が不可逆的な変化を起こして活性を失ったり不溶性になったりする現象。
熱変性、酸・アルカリ変性、変性剤変性、低温変性、圧力変性などが知られています。5.
プロテインキナーゼ :たんぱく質リン酸化酵素 たんぱく質とリン酸を合成→リン酸化たんぱく質
プロテインホスファターゼ:たんぱく質脱リン酸化酵素 リン酸化たんぱく質とリン酸を分解→たんぱく質
今回は以上。
出来るだけ早めに更新できるようにしていきますね。
繰り返しが大事です!
何回繰り返すの?
正答を導きだすための理論を身につけるまでです。
頑張っていきましょう!!