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アミノ酸・たんぱく質・脂質の構造・機能についての問題4問

問題→回答・解説→問題・・・という流れで出題するので、答えを隠しながらやってね。
 
 
 
 
 
A.タンパク質・糖質脂質に関する記述で正しいのを1つ
 
1.βシートはアミノ酸側鎖間の結合により形成される。
2.たんぱく質の4次構造は、複数のサブユニットで形成される。
3.フルクトースは、ラクトースの構成要素である。
4.ヒアルロン酸は長鎖脂肪酸である。
5.人体を構成する不飽和脂肪酸の大部分は、トランス型である。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
A.正解2
1.2.
1次構造→アミノ酸同士が繋がって一本の鎖状態になったもの(ポリペプチド:ペプチド(アミノ酸)を多数くっつけたもの。2個だとジペプチド、3個だとトリペプチドと変わる)
2次構造→1次構造が変化して特徴的な形になる。らせん状ならα-ヘリックス、波型で鎖が2本逆方向に並んで向かい合ってシート状の構造「β-シート」と呼ばれる。
3次構造→2次構造がさらに折れ曲がったりたたまれたりして複雑な立体構造となる。結合にはS-S結合・水素結合・イオン結合・疎水結合とあるが、ここ内容はそこまで掘り下げられない可能性大。
4次構造→3次構造がいくつか集まった集合体。その集まった一つの3次構造部分をサブユニットと呼ぶ。
βシートは1本の鎖状態のままのものが2本並んだもの。ペプチド結合までしかしてないのでアミノ酸側鎖間ではなく「ペプチド結合間の結合」で形成される。
3.
マルトース=グルコースグルコース
ラクトースガラクトースグルコース
スクロースグルコース・フルクトース
これを覚えるのが苦手だったが、同期が「グルグルマルトース、グルガラクトース、グルフルスクロース」って覚えててパクったら覚えれた。
スクロースだけ還元性無しでマルトースラクトースは還元性ありというのがあるが、そこまで求められるか微妙
4.ヒアルロン酸アミノ酸とウロン酸を交互に結びついた「ムコ多糖類」
5.大部分がシス型。トランス型のマーガリンが身体によくないと言われる要因の一つ。バターは旨い。
 
 

B.アミノ酸と糖質に関する記述。最も適当なのを1つ
 
1.ヒトのたんぱく質を構成するアミノ酸は、主にD型である。
2.アルギニンは分枝アミノ酸である。
3.チロシンは、側鎖に水酸基をもつ。
4.グルコースの分子量は、ガラクトースの分子量と異なる。
5.グリコーゲンは、β-1,4グルコシド結合をもつ。
 
 
 
 
 
 
B.正解3
1.D型とL型とあるが、多くは「L型」で構成されている。
2.分枝アミノ酸・・・バリン・ロイシン・イソロイシン。これは頻出なので覚えて当然の部分。
4.難問。グルコースガラクトースは同じ180.156 g/mol。ここまで掘り下げなくても良いと感じるが。
5.グリコーゲンはα-1.4グリコシド結合とα-1.6グリコシド結合の2つを持つ。
 
 

C.脂肪酸に関する記述で正しいものを1つ
 
1.パルミチン酸は、不飽和脂肪酸である。
2.エイコサペンタエン酸は、アラキドン酸と比べて炭素数が多い。
3.β酸化される炭素は、脂肪酸のカルボキシ基の炭素の隣に存在する。
4.オレイン酸は、ヒトの体内で合成できる。
5.トランス脂肪酸は、飽和脂肪酸である。
 
 
 
 
 
 
C.正解4
1.パルミチン酸は飽和脂肪酸
2.同じ炭素数。どちらも炭素数20の多価不飽和脂肪酸
3.隣ではなく「2番目」。β酸化は炭素が2個ずつ切り取られるので、2番目の炭素がβ酸化される。
4.オレイン酸はオメガ9系脂肪酸に属するので合成できる。出来ないのはオメガ3系である「αリノレン酸(ALA)、エイコサペンタエン酸(EPA)、ドコサヘキサエン酸(DHA)の3つ。最後のAは酸(acid)の頭文字。この3つを英語で覚える時は、EPADHA・αって覚えてました。ALAで覚えなかった理由は「問題Dの2.」と混同する可能性があったため。
5.トランス脂肪酸不飽和脂肪酸。炭素に二重結合を持っている。
脂肪酸が「飽和脂肪酸(二重結合がない)」と「不飽和脂肪酸(二重結合あり)」に別れている
不飽和脂肪酸が「シス(型)脂肪酸」と「トランス(型)脂肪酸」に別れているとすると理解しやすいかな?
 

D.脂質に関する記述で正しいものを1つ
 
1.ドコサヘキサエン酸は、中鎖脂肪酸である。
2.アラキドン酸は、n-3系脂肪酸である。
3.ジアシルグリセロールは、複合脂質である。
4.胆汁酸は、ステロイドである。
5.スフィンゴリン脂質は、グリセロールを含む。
 
 
 
 
 
 
 
 

D.正解4
1.DHAは長鎖脂肪酸不飽和脂肪酸は基本的に長鎖脂肪酸と覚えてOK
2.アラキドン酸はn-6系脂肪酸。アラ(ALA)と覚えてしまうとこれをチョイスしやすくなるため、オメガ3(n-3系)を覚える時は「α」としました。他にαがつく脂肪酸は無いからね。
3.脂質は「単純脂質」「複合脂質」「誘導脂質」の3つの分類が出来る。
単純脂質:グリセロール(アルコール)に脂肪酸がついたもの。脂肪酸1個でモノアシルグリセロール、2個でジアシルグリセロール、3個でトリアシルグリセロール(アシルは脂肪酸の事)
複合脂質:グリセロールにリン酸や糖がついたもの。リン脂質・糖脂質とも呼ばれる。
誘導脂質:単純脂質・複合脂質が加水分解してできた化合物で、脂質の性質をもつもの。脂肪酸コレステロール
4.ステロイドは脂質の代表的なもの。ステロイドには、コレステロールステロイドホルモン・ビタミンD・胆汁酸等がある。
5.スフィンゴ脂質とは、長鎖塩基成分としてスフィンゴイド類を含む複合脂質の総称。
スフィンゴイドに脂肪酸がアミド結合したセラミドを共通構造とし
糖がグリコシド結合したら「スフィンゴ糖脂質」
リン酸および塩基が結合したら「スフィンゴリン脂質」とに分類されるもの。
グリセロールではなく「脂肪酸セラミドとリン酸(又は塩基)」がくっついたらスフィンゴリン脂質となる。
設問5が結構難解だと思うので、設問4の部分で正解を掴んでほしい。

今回は以上。
出来るだけ早めに更新できるようにしていきますね。
頑張っていきましょう!!