管理栄養士国家試験合格に向けてチャレンジする人を応援するブログ

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応用力試験を見ての所感

皆さん、こんにちは。

 

予約投稿時刻を間違ってしまいました。

見た人にとっては再投稿の内容です。

失礼しました。

 

今回は、だいぶ時間が空きましたが、2018年度の応用力試験についての感想を話したいと思います。

 

出題の傾向としては、例年通りという感じでしょうか?

特に難問と感じる問題はなかったと思います。

 

ただ、問題を見る限りでは、問題作成者は苦労しているかなと感じます。

あからさまに違いを作り過ぎると簡単になるし、かといって深く入り過ぎると正答率が一気に低下するでしょうし。

問193の検便の問題は、別に応用力の中に持ってこなくてもいい程度と感じます。

問195も同様に感じます。

問189で、特定保健用食品(トクホ)の内容を出題するとは思いませんでしたね。

まさか厚労省消費者庁内閣府)認可のものにツッコミを入れるとは。

これだけでは痩せませんよという注意喚起の意味があるのかもしれませんが。

 

こういった応用力問題の中で、少し迷いが生じるのが、「最も適切な」ものを選ぶという問題です。

見方によっては、「これが正解で良いの?」とか、「この中に正解は無いよ」といった所感を抱いてしまう部分が個人的にはあるのですが、「厚労省の指導要綱指針に基づく栄養士として」という根底で考えるように頭を切り替えて、一般論と照らし合わせれば、まあ、何とかなるとは思います。

 

応用力試験で出題される保健センターは、「一体何をやってるんだ?」とツッコミを入れたくもなります。

 

 

5年計画で野菜摂取量を290gから350g以上にするのを目標にするのは良いのですが、その方法論として、

・野菜塾の開催 (平日午後開催)
4回シリーズ/年 募集人数30人/年
募集人数を上回る応募があり、9割の参加者が4回連続して参加した。
参加者(平均年齢72歳)の満足度も高かった

・野菜祭りの実施(日曜日・市の公園で開催)
1日/年
参加人数3000人/回
目標参加数を超える人が集まった。
ファミリー層の参加も多かった。
参加店舗や農家の満足度も高かった。

 

 

あくまでも、出題での例なので事実ではないでしょうが、これで目標値を達成できると思うのでしょうか?

野菜塾の開催も年間30人しか募集しないというのは、少なすぎます。
大多数の人数が摂取しないと簡単に平均値は上昇する訳がないのに、絶対人数が少なすぎます。
また、平均年齢が72歳なら、食べる量自体も若い年代よりも細くなりがちです。
大量に食べてもらうのであれば、もっと若い世代に参加をしてもらう必要があります(問198の内容)
満足度の内容にもよりますが、「参加して良かった」程度なら、満足度が高いとは言えないです。
開催して、今後どのようにするのか?という部分を掘り下げた結果でないと、あまり開催して生まれる効果は小さいと思います。

 

野菜祭りもそうです。
せっかく3000人の人が参加しているというのであれば、なぜ年一回なのでしょうか?
どうせなら、毎月開催して、イベント化していけばいいのに。
その方が、季節毎で旬の野菜のアピールも出来るし、当然味も良いと思います。
珍しい野菜もあれば目を引いてくれるし、毎月やれば、年間3.6万人が見込めます。
この集客効果を、年一回で終わらせるのは、とても勿体ないと思います。
参加店舗や農家の満足度が高いのであれば、より強くそのように感じます。

 

こんな、問題外の所で熱くなっても仕方が無いですね。

 

でもですよ。

 

問200で見直し改善で提案された新たな企画として最も適切なものが、

「市内商店街で野菜を購入する際に使えるポイントカードの配布」

 

理由は、

参加店舗や農家の満足度が高かった点を活かし、カード配布の取り組みには協力体制が得られやすい
ファミリー層の参加が多かったため、野菜摂取量の少ない20~40歳代が集まる機会となっている
無関心層に関心を持つきっかけを提供出来た
関心がある人には、野菜を入手しやすくなる環境作りが効果的


年一回で?

と思う訳です。
もっとあるでしょう。
ポイントカードで、たまったら何かサービスをすると思いますが、その負担は誰がするんですか?
年に何回もイベントをするのであれば、その経費も回収できるかもしれません。
成功しているというのであれば、参加人数は増加するでしょうから。
でも、一度きりです。
どれだけの消費増になるのでしょうか?

 

あと、ポイントカードの効果自体も、どうなのかと思います。
ポイントカードがあっても、無くても、鮮度が良いものが安ければ、購買意欲は高まります。
ポイントカードに使う経費を、品質のいい野菜を安く、品ぞろえよく提供するための費用に充てる方が、よっぽど宣伝効果も高まると感じます。
ポイントカードがあったとしても、鮮度悪く高いものしかなければ、売れませんから。

ポイントカードは、万能ではありません。

私自身は、問200は「解なし」でもいいと感じます。

 

冗談ですよ。

半分以上本気ですが。

他の選択肢が酷過ぎるというのもありますが。

 

これで「マネジメント」として分類されている問題なのですが、これを問題に出して、何か役に立つのかなと感じます。

このように考えてしまう癖(難癖?)があるのですが、試験問題だから、実践的では無いのかもしれません。

運営戦略としての出題をするのも良いですが、これが「管理栄養士になるために理解しておくべき内容」として、試験問題としてふさわしいものなのかな?と感じてしまいます。

 


ちょっとボヤキがちな文章になりました。

次回に続きます。