第32回管理栄養士国家試験結果についての考察
皆さん、こんにちは。
今回は、30日に発表された合格発表の中身についての話をしていきたいと思います。
設問5で、「解なし」のものがありました。
そのため、総合点は199点。合格点は119点以上となりました。
合格状況として以下のように発表されています。
受験者17,222名
合格者10,472名
合格率60.8%
管理栄養士養成課程(新卒) 9,321名 8,928名 95.8%
管理栄養士養成課程(既卒) 1,553名 323名 20.8%
栄養士養成課程(既卒) 6,348名 1,221名 19.2%
ちなみに、前回実施された第31回試験の内訳はどうなっているかというと、
受験者19,472名
合格者10,622名
合格率54.6%
管理栄養士養成課程(新卒) 9,425名 8,704名 92.4%
管理栄養士養成課程(既卒) 1,918名 353名 18.4%
栄養士養成課程(既卒) 8,129名 1,565名 19.3%
今回の試験では、管理栄養士になるための栄養士に対する実務経験制度がかわって1年伸びた事もあり、新規の既卒受験者がいなかったため、受験者数がその分減少しています。
単純に計算すると、約2000人が、新規に栄養士実務経験終了と同時に受験している事のようです。
受験者は減ったものの、合格率は上昇しました。
平成25年からの合格率の推移は、
第27回 38.5%
第28回 48.9%
第29回 55.7%
第30回 44.7%
第31回 54.6%
となっていたので、少し難易度が上がる(合格率が低下する)と見込んでいましたが、60%を超えるものになりました。
去年は試験実施は3月19日でした。で、今回は3月4日実施です。
私が受験をしていた頃、管理栄養士の人に話を聞いていたのですが、よく出てきたのが、
「卒業式が終わっても勉強が待っている」
「試験が終わってから4月に合格見込みで就職するが、不合格になりそうだったり確定していると、微妙な空気になる」
というものがあったので、試験日程を変更したのは、今回は改善につながったのではないかと感じます。
今回の試験で特筆すべきは、「管理栄養士養成課程(新卒)の合格率上昇」でしょう。
試験が3月4日で終了するため、4月の社会人スタートまでに残っているのは、卒業式と引越しくらいでしょうか?
あとは自由に使える時間が確保できます。
「試験が終わったら、みんなで卒業旅行に行こう!」
「今まで出来なかった、〇〇をするんだ」
というような計画を立てていたのかもしれません。
ご褒美効果のために勉強を頑張っていたのかもしれません。
卒業旅行を楽しむためには、合格しないと空気を壊すという強迫観念があったかもしれません。
結果としては、合格者数が伸びる結果となりました。
合格率自体は、前回と比べて上昇しましたが、「管理栄養士養成課程(既卒)」はやや微増、栄養士養成課程は横ばいという事なので、難易度に関しては「横ばい」、または「僅かに下がった」という感じでしょうか?
数字だけで見ると、難易度にそこまで変化は無いと感じます。
最後にですが、「設問5」で「解なし」となりました。
選択肢に該当する解答が無いというのが理由だそうです。
少し可哀そうだなと感じました。
緊張する最中で試験を受ける訳ですが、開始早々の第5問目に、答えが無い問題に直面する訳です。
これでパニックになってしまった人もいるかもしれません。
それで本来の力を発揮できなくなった人もいるかもしれません。
ですが、それを含めての試験です。
その問題に直面するのは、受験者全員です。
合格した人は、そんな事に動揺せず、後回しにするためさっさと飛ばして次の問題に進んだか、不思議に思いながらもチェックを入れて次に進んでいたと思います。
確信を持って回答していた人もいたかもしれません。
試験始まって直後です。
こんな所で時間を費やしすぎる必要は無いのです。
私も、よく分からないものがあれば、チェックを入れて、さっさと次の問題へ進みます。
そうでないと、午前中試験は101問でしたが、時間がなくて最後まで解く事が出来ないという最悪の事態に直面する可能性が高くなってしまうからです。
もちろん見直しの時間も無くなるという事にも繋がりますが。
ここでペースを乱してしまった方は、これで耐性が出来たと思います。
同じような事に直面した際の経験にして、活かしてほしいです。
そのように、ポジティブに考えていきましょう。
今回は、ここまで。