管理栄養士国家試験合格に向けてチャレンジする人を応援するブログ

独学で学習を進める人をはじめ、受験勉強中の悩みを解消するための情報をお伝えしていきます。

うっ血性心不全 過去問2015年度 第39問

うっ血性心不全に関する記述である。正しいのはどれか。2つ選べ

 

(1)右心不全では、肺水腫が起こる
(2)血漿BNP(脳性ナトリウム利尿ペプチド)濃度は、上昇する。
(3)交感神経系は、抑制される。
(4)血中アルドステロン濃度は、低下する。
(5)悪液質を伴う患者の予後は、不良である。

 

 

 

 

 

 

・うっ血性心不全とは?

心臓のポンプ機能が障害され、体循環・肺循環ともにうっけつをきたす状態。

 

特徴

心不全
チアノーゼ・肺水腫が代表的な症例
ガス交換力低下により、血液中の酸素が減少
(肺に水がたまり、血液をくみ上げる事が出来なくなる)
発作性夜間呼吸困難 → 起坐呼吸
全身の血液量の減少

レニン・アンギオテンシン・アルドステロン系活性するため、血中アルドステロン濃度上昇


心不全
心不全に続いて発症する場合がほとんどで、この状態を「うっ血性心不全(両心不全)」という
浮腫・胸水・腹水
肝臓の肥大
頸静脈怒張


※うっ血と充血の違い

うっ血
静脈系からの血液の流出が障害されること。

充血
動脈系からの血液供給が増加すること。


これにより、

(1)右心不全では、肺水腫が起こる

は、誤りであることがわかる。

覚え方として私が行ったのは、

「右全左肺(うぜんさはい)」
心不全は、全身に浮腫を生じさせ、左心不全は、肺に浮腫をしょうじさせるので、こう覚えました。


そして、
(3)交感神経系は、抑制される。
(4)血中アルドステロン濃度は、低下する。

も、誤りとなります。

 

心不全では、心拍出量が減少するので、交感神経系が行進。
心収縮力やレニン・アンギオテンシン・アルドステロン系が活発化します。
また、レニン・アンギオテンシン・アルドステロンけいが活発化(亢進)するため、血中アルドステロン濃度が上昇します。

 

 

という事で、

 

(2)血漿BNP(脳性ナトリウム利尿ペプチド)濃度は、上昇する。
(5)悪液質を伴う患者の予後は、不良である。

 

が正答となります。

 

BNPは心筋から分泌されるペプチドです。
血漿BNP濃度は心不全の重症度の指標であり、心不全が進むにつれて上昇していきます。


・悪液質とは

がんをはじめ、「さまざまな慢性消耗疾患における栄養不良により、衰弱した状態」。
死亡減少の有無に関わらず、筋肉量が減少することが特徴。
原因として、炎症性サイトカインによる台車以上および食欲不振による食事摂取量の減少が挙げられるが、他印紙的な原因をもつと考えられています。

 

 

今回は、ここまで。